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広い部屋に置かれたソファーにぎこちなく腰かければ、すぐ近くにキヨさんが来る。
少しだけ身体が強ばるのがわかる。
怖い訳じゃない、緊張？それもなんか違う。
好きな人っていうだけで、こんな風になっちゃうのか。
ふわりと抱き締められる。
キ「…うっしーのこと好きなのかと思ってた。だから、俺なんかの相手してんなよ、って。好きって言ってくれたのも嬉しかったのに、うっしーの方が幸せになれんじゃねーかな、とか、考えてた」
貴「…キヨさんがいいんです」
キ「今まで女で遊んできた男だぞ？」
貴「好きになっちゃったんです。それに、私はあの人のことで、綺麗な人間じゃないから…」
キ「そんなことねーよ。あんなの、全部俺が忘れさせるから」
貴「ふふ、キヨさんかっこいいですね」
キ「お前馬鹿にしてんのか」
貴「…キヨさんは…」
キ「なんだよ」
貴「いつも"お前"って言いますね。名前で読んで欲しいって思うのは、図々しいですか？」
キ「っ！」
耳に口が近付く。
キ「……A…好き」
貴「んっ…」
やっぱりずるい。
吐息混じりに呟かれたそれに、少しだけ声が漏れる。
キ「何。感じてんの？」
貴「違います」
キ「…可愛かった」
貴「なっ…」
キ「ずっとAって呼びたかった。でもさ、第一印象とか、その後とかも、俺最低なことばっかしてたからさ、気持ちに気付いてからも、今からじゃおせーか、ってずっと思ってた」
貴「…最低なことされてた、なんて、思ってない、です…」
キ「は？」
貴「風邪引いてたときも気にかけてくれて、あの人につきまとわれてるのも助けてくれて、ずっと、かっこよかった…です」
キ「…だったら俺にももっと笑えよ」
貴「なんですかそれ」
キ「…うっしーにはいっつもにこにこしてんのに、俺にはそういう顔見せなくてさ…」
貴「でも牛沢さんは…」
キ「うっしーが何？」
貴「…苦しい顔とかそういう隙はキヨにしか見せてないから心許してんだな、って思った、って言ってました」
キ「んだよそれー、俺真っ直ぐ言ってくんねーとわかんねーから。そんなうまく理解できねーもん」
貴「…キヨさんが好きです」
キ「あー、もういい、やめて」
貴「なんでですか」
ぐいっと身体を離して、キヨさんの顔を見つめる。
キ「…本気だ、つったろ？」
貴「はい」
キ「だから大切にしたいの」
貴「…はい」
キ「でもそんな風にされたら、俺だって我慢できねーんだもん」
我慢なんて要らないです、ってキスすれば、抱き上げられてベッドに。
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煎茶(プロフ) - コメント失礼いたします。三人の長所が絶妙なバランスで描かれていて至高の作品でした。この小説との出会いに感謝したいです。執筆お疲れ様でした。 (2018年8月27日 1時) (
レス) id: ea34eab2cb (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - こねりさん» ありがとうございます(;_;)！！！内容が良い悪いはなんともいえないですか、いくつかお話は書かせていただいていますので、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです(*^-^*) (2017年10月23日 2時) (レス) id: 1e43dca40b (このIDを非表示/違反報告)
こねり(プロフ) - とっても面白かったです...！！うっしーがいい人すぎで、思わず読んでて泣いてしまいました...。新作の方も読ませていただこうと思います！！ (2017年10月16日 23時) (レス) id: 8a30c5e030 (このIDを非表示/違反報告)
。。*ましゅまろん*。。 - ゆるさんの小説みてたら、下の告知がいないないばぁ！で笑いました笑 (2017年3月29日 15時) (レス) id: b56a98098d (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - 蒼乃さん» わかります！！！私も、他の方と交流すること全然なくてwwたくさんコメントでお邪魔しちゃいますね！ (2016年12月21日 1時) (レス) id: 2348e913dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆる | 作成日時：2016年9月13日 3時
