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#キヨside
画面を見て、何の用だよ、って。
それでも"通話"の文字をタップしてしまう辺り、やっぱり欠かせない友人な訳で。
牛『もしもーし』
キ『…何』
牛『今からお前の家行くから。ぜってー出掛けんなよ』
おいふざけんな、そう言おうとした俺の言葉は、おいっ、で途切れる。
ブーップーッと鳴るスマホ。
でけー溜め息をひとつつく。
別に出掛ける予定があったわけでもない。
用事なんてなんにもなくて。
だってきっと、ほんとは、うっしーって単語聞いてなければまだあの家に居座るつもりだったし。
来るなら早くしろよ、なんて適当にスマホをいじりながら待つ。
付き合った報告？
それなら今日じゃなくてもいいだろ。
てか電話でいい。
わざわざ足を運んだであろうあいつの家を、さくっと切り上げてまで俺に用があるとかなんだよ。
また出る大きな溜め息。
それと一緒にインターホン。
キ「はー、おせーよ、何？」
でかい声で玄関の外に聞こえるように話しながらドアを開ける。
貴「…急いだんですけど…すいません」
は？
キ「…お前何やってんの？」
貴「牛沢さんに…」
キ「うっしーが何？もーさ、こんなんしてたらうっしーに勘違いされんぞ。早く帰れよ」
貴「キヨさんに会いたくて、来ました」
キ「は？」
貴「牛沢さんは住所教えてくれて…」
キ「話見えねーんだけど」
貴「…私、牛沢さんのこと好きです」
ああ、もういいから。
貴「でもそれは、優しくしてくれた人としてで、あくまで仕事のパートナー、友人として、で。その優しさに甘えてたけど、牛沢さんとは、キスできなかったです…。私、キヨさんじゃないと、駄目、みたいで」
何、それ。
キ「…どういうこと」
貴「異性としてキヨさんが好きです」
澄んだ声が身体中に駆け巡るような。
キ「…キスできたから好き？そんなん俺誰とでも出来るよ？」
何言ってんだ、俺。
貴「っ！」
キ「…お前だって前まであのおっさんとしてたんだろ。好きじゃなくたってできんじゃん。それ以上も」
顔を歪める彼女。
瞳が濡れるのがわかる。
でも、だって。
貴「…だけど、キヨさんがいいって、思うんです。理由とかそんなの、わかんなくて。真っ直ぐ好きになることとか、初めてだから…。あの人としてきた過去は確かにあります。でも、今はキヨさんとしか、したくない…」
キ「…じゃー、俺が遊びなら付き合ってやる、って言ったら？」
好きな子に好きって言われたのに。
なんで素直になれねーんだろ、俺は。
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煎茶(プロフ) - コメント失礼いたします。三人の長所が絶妙なバランスで描かれていて至高の作品でした。この小説との出会いに感謝したいです。執筆お疲れ様でした。 (2018年8月27日 1時) (
レス) id: ea34eab2cb (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - こねりさん» ありがとうございます(;_;)！！！内容が良い悪いはなんともいえないですか、いくつかお話は書かせていただいていますので、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです(*^-^*) (2017年10月23日 2時) (レス) id: 1e43dca40b (このIDを非表示/違反報告)
こねり(プロフ) - とっても面白かったです...！！うっしーがいい人すぎで、思わず読んでて泣いてしまいました...。新作の方も読ませていただこうと思います！！ (2017年10月16日 23時) (レス) id: 8a30c5e030 (このIDを非表示/違反報告)
。。*ましゅまろん*。。 - ゆるさんの小説みてたら、下の告知がいないないばぁ！で笑いました笑 (2017年3月29日 15時) (レス) id: b56a98098d (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - 蒼乃さん» わかります！！！私も、他の方と交流すること全然なくてwwたくさんコメントでお邪魔しちゃいますね！ (2016年12月21日 1時) (レス) id: 2348e913dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆる | 作成日時：2016年9月13日 3時
