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#キヨside
帰れよ、と言っても帰らないのがこの女だ。
無理して笑って。
それが心配かけない方法だとでも思ってんのか？
お手洗い行ってきます、と立ち上がったとき、ふらりとしたのがわかる。
もう限界だろ、こいつ。
キ「俺小田さん送ってきまーす」
牛「は？なんでキヨが行くんだよ」
キ「酔っ払ってねーからな」
「キヨさん、送り狼は駄目ですよーww」
キ「そんな、ないっすよ」
レトさんもガッチさんも、スタッフさんも笑って、よろしく、と言ってくれる。
うっしーだけが険しい顔。
そんな顔するなら、俺が送る、って言えばいいのに。
ま、言えないだろうとわかってこんなことする俺は最低だけど。
小田さんの鞄を持って、個室を出たところで待つ。
貴「何してるんですか？」
キ「帰るぞ」
貴「…迷惑ですよね。わかりました。鞄ありがとうございます。お疲れさまです」
キ「俺が送ってくから」
貴「大丈夫です。ご心配なさらず」
そんなこと言ってるくせして、息は荒いし、苦しそう。
キ「俺は知ってんだから甘えろよ。別にとって食おうとしてるわけじゃねーんだから」
貴「遊びにしては念入りなんですね」
こいつは俺を見ながら、遊ばれてる、ってフィルターを重ねてくる。
確かに、俺も肯定したようなもんだったから仕方ないか。
でも、うっしーに言われてわかったことが。
俺今まで遊んできた女にこんなに必死じゃなかったはず。
落ちなければ次にいけばいい、って。
こいつにはこんなこだわって。
そんなん、理由なんてもう見えてんだろうな。
キ「遊びじゃないって言ったら？」
貴「そんなの簡単に信じるほど素直な人間ではありませんので。でも、正直身体がなかなか辛いので送っていただけるとありがたいです」
信じれない、よな、そんなことを考えながら店を出てタクシーをひろう。
大体の方向を伝え走っていく。
こっからどう行くの？そう問いかけようと小田さんを見れば、ドアにもたれ掛かってしんどそうに眠っている。
キ「三日間も何無理してたんだ、馬鹿が」
運転手さんに俺の家を伝え、仕方ないから連れて入る。
ベッドに寝かせれば、まだ苦しそうに息をする小田さん。
キ「…………A…」
貴「………んん……」
俺の声に反応したのかはわからない。
けど、小さく答えてくれたかのようなそれに、少し胸が高鳴る。
女が家のベッドに居て、何手出さずにいるんだ、俺。
ああ、やっぱり、これがきっと。
恋、してんのか。
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煎茶(プロフ) - コメント失礼いたします。三人の長所が絶妙なバランスで描かれていて至高の作品でした。この小説との出会いに感謝したいです。執筆お疲れ様でした。 (2018年8月27日 1時) (
レス) id: ea34eab2cb (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - こねりさん» ありがとうございます(;_;)！！！内容が良い悪いはなんともいえないですか、いくつかお話は書かせていただいていますので、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです(*^-^*) (2017年10月23日 2時) (レス) id: 1e43dca40b (このIDを非表示/違反報告)
こねり(プロフ) - とっても面白かったです...！！うっしーがいい人すぎで、思わず読んでて泣いてしまいました...。新作の方も読ませていただこうと思います！！ (2017年10月16日 23時) (レス) id: 8a30c5e030 (このIDを非表示/違反報告)
。。*ましゅまろん*。。 - ゆるさんの小説みてたら、下の告知がいないないばぁ！で笑いました笑 (2017年3月29日 15時) (レス) id: b56a98098d (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - 蒼乃さん» わかります！！！私も、他の方と交流すること全然なくてwwたくさんコメントでお邪魔しちゃいますね！ (2016年12月21日 1時) (レス) id: 2348e913dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆる | 作成日時：2016年9月13日 3時
