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それから私達はなるべく遠くへ逃げようとした。
さっきまで息を切らしっぱなしだった幸也もだいぶ落ち着いてきたようだ。
辛そうな表情が一変して笑顔さえ浮かべていた。
幸「なんか、冒険みたいで楽しいな。」
A「どっちかといえばサスペンスだと思うけど？」
私達はそう言い合って笑いあった。
幸也は常に周りを気にしていてさすがスパイだっただけあるなと思った。
幸「ちょっと休憩でもするか？」
A「うん。」
正直足も辛くなってきていたところだった。
幸「そこの木の陰に座ろう。」
幸也はそう言うと私を優しく誘導してくれた。
すっかり日も落ちていた。
幸「A、寒くないか？」
A「大丈夫。平気だよ。」
私は心配させないように笑顔で言った。
A「ねぇ。幸也。」
私は生い茂った木の葉を見上げながら聞いた。
A「体、弱いの？」
幸也はびくっと肩を震わせ、びっくりしたように私を見た後
幸「やっぱ気づくか。」
と少し頬をほころばせた。
幸「察しの通り俺、生まれつき特に心臓が弱いんだよ。」
自分の胸を叩いて幸也は言った。
幸「すぐ発作起きるし、昔から皆とは一緒に運動とかできない体でな。」
幸也は作ったような笑みを浮かべ
幸「この幸也って名前も病気に負けず、幸せになってほしいって意味でつけられたんだよ。」
母さん、すげぇ過保護なんだよな。と後から付け足した。
幸「でも俺、やっぱり普通にかっこよく生きたくて両親に何も言わないで木馬に入ったんだ。」
A「木馬に…？」
幸「ああ。でも俺よく発作起こして木馬からお荷物扱いでよ。悔しくて俺は木馬をやめて、その時に新しく入ったのが魔男裏。」
A「え…幸也、魔男裏に入ってたの？！」
幸「ああ、そうだぜ？魔男裏は差別とかなくて俺、伸び伸びと生活できて…そんな魔男裏の役に立ちたくてスパイになって木馬に入り込んだんだけど呆気なく捕まったんだよなーははっ」
幸也はそう言って自分の半生の話を終えた。
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ころ嫁＠クロミしか勝たん。 - え、、神ですか！？ (2021年2月7日 15時) (
レス) id: 6e464cfef8 (このIDを非表示/違反報告)
晴れの空(プロフ) - 桃華さん» ありがとうございます！未だにこうして作品を読んでくださる方がいるのはすごく嬉しいです。ぜひぜひまた見に来てください！わざわざコメントしてくださって本当にありがとうございます！ (2019年3月4日 23時) (レス) id: e4780992c1 (このIDを非表示/違反報告)
桃華 - ほんとにもう最高でした!!!最後とか感動して泣きそうになっちゃいました(><)また作品見に来ますね!! (2019年2月8日 16時) (レス) id: b67182cffc (このIDを非表示/違反報告)
桃華 - ほんとに最高でした…!!!もうなんか最後感動して泣きそうになっちゃいました｡ﾟ(ﾟ^ω^ﾟ)ﾟ｡また作品見に来ます！ (2019年2月8日 16時) (レス) id: b67182cffc (このIDを非表示/違反報告)
晴れの空(プロフ) - モカさん» コメントありがとうございます！どの作品も全然更新してなくて活動停止状態で申し訳ない限りです…才能なんて私には全くないのですがこういうコメントにすごく元気付けられます…また更新できたらしたいので他の作品もよろしくお願いします！ (2018年3月16日 1時) (レス) id: e35424cf3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：晴れの空
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ika/
作成日時：2015年3月13日 20時
