※この先、狂犬注意。No４[名前変換オリジナル]

１６１。 ページ29

郁斗side




郁斗「吸収合併？」



A『ごめん。言っていいかすごく迷ったんだけど…』



俺はAから聞くその言葉に慄然した。




木馬が…魔男裏を合併。




その話自体はよく聞いたことはあった。



木馬の総長さんは俺のことが大分気に入らないみたいだし。




…でも。



こうして表沙汰に木馬が言ったという情報は今回が初めてで。




Aに漏らすくらいあいつは自信があったんだろう。



そしてそのあいつの自信が何を意味しているのかというと…









郁斗「裏切り者がいるっつーわけか…」




A『郁斗？何て？？』




Aがそう聞いてくるが俺は何とかごまかした。




郁斗「わざわざありがとな。
おかげでこっちも早々に準備が進められる。」




A『それはいいんだけど…くれぐれも無理しないでね。』




Aは電話越しに俺を心配した。





郁斗「大丈夫だ。俺は魔男裏の総長なんだからよ？」




俺がそう言って見せるとAは少し黙った後





A『私にとって郁斗はかけがえのない存在だよ。』





なんて言い出すから。





郁斗「おまっ…何、恥ずかしいこと…」



俺がそこまで言った後、ぶつっと電話は切れた。




郁斗「…A？」




だが特に不自然に切れたわけでもなかったので…




郁斗「俺の声聞こえなかったのか。」




と俺は勝手に解釈するとスマホの電源を落とした。









これが何を意味するか、俺は知ろうともしなかったんだ。

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