26 ページ26
いつものように、海人をお迎えに行こうと会社を出ると、車に乗った人に手を振られた。
A「岸さん…。」
岸「海人君のお迎えでしょ？送るよ。」
A「いえ、大丈夫ですから。失礼します。」
何となく岸さんと一緒に保育園に向かいたくなくて、お断りをしたけど、
岸「とりあえず、ここに車停めらんないから、乗って！」
と言われ、思わず乗ってしまった。
岸「今日さ、俺この近くの会社に伺って、直帰していいって言われたから、もしかしてAちゃんが出てくるかもって待ってたんだ。」
A「ありがとうございます。」
岸「俺、一緒に行かない方がいい？」
A「えっ？いや、うーん…」
岸「ははっ。…Aちゃんは正直だね。」
少しだけ寂しそうな顔で、岸さんは言った。
岸「中まで行くと誤解されちゃうかもしれないから、俺ちょっと遠くで待ってるよ。海人君にも会いたかったから、送らせてくれる？」
それなら、と思い、私は返事をした。
A「はい。海人も喜ぶと思います。」
岸「じゃあ、そうすっか。」
保育園までの道をナビしながら、少しずつ話す。
突然岸さんに、
「Aちゃんはさ、再婚とか考えた事ないの？」
と聞かれ、びっくりしてしまった。
A「再婚ですか…？」
岸「うん、今までに。最近じゃなくても。」
A「うーん…夫がいなくなってしまってから、まだすごく年月が経ってるわけじゃないので…。やっとあの苦しい状態から復活できたって思ってて、正直、考えたことないです。」
岸「そっか。そうだよね…。」
「じゃあ今、好きな人とか、気になってる人とか、そういう存在の人はいるの…？」
そう言われた途端、紫耀先生の顔が頭に浮かんでしまい、私は狼狽えてしまった。
そんな私を見て、岸さんは言った。
岸「俺、立候補したいんだけど。」
「Aちゃんと海人君のそばで、二人を支えたいと思う。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 676人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きっちょむ(プロフ) - 碧さん» 碧さん、ありがとうございます！始めから岸君サブで、ちょこっとだけのつもりだったのが、予想外にいい子過ぎて一瞬岸君とハッピーエンドにしようかと思ったくらいです(笑)また応援よろしくお願いします！コメント嬉しいです♪ (2019年12月15日 23時) (
レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - 良かったです！紫耀君カッコいいし、海ちゃん達は可愛いし…私、よく岸くんメインの小説読むんですけど、サブ？もいいなぁって思いました！おまけもホッコリして…ありがとうございました！ (2019年12月15日 23時) (レス) id: 4ed223f98b (このIDを非表示/違反報告)
atu66mi67yu129(プロフ) - まってます。楽しみにしてます (2019年11月6日 22時) (レス) id: c65eb063a4 (このIDを非表示/違反報告)
きっちょむ(プロフ) - atu66mi67yu129さん、ありがとうございます！私も書いていて楽しかったので、そう言っていただけると嬉しいです★おまけ更新した時にちょっと続編書きたいなぁと思ったので、どっかのタイミングで書きたいと思います！ (2019年11月6日 22時) (レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
atu66mi67yu129(プロフ) - 楽しい話だったので更新が待ち遠しかったです。ぜひとも続編お願いします。 (2019年11月6日 21時) (レス) id: c65eb063a4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きっちょむ | 作成日時：2019年10月26日 16時
