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A「岸さん?」
声を掛けると、岸さんはパッと笑顔になり、
私の方を見た。
A「お世話になります。今日も打ち合わせですか?」
岸「今日は資料を置きに来ただけなんだけど…」
そこまで言って、岸さんはもじもじと、口を閉じた。
その様子がこれまでの岸さんぽくなくて、
A「(笑)どうしました?部長か誰か、呼んだ方がいいですか?」
と聞くと、
岸「いやっ、あの、今日はAちゃんと話したくて…。」
岸さんの言葉に、心臓がドキリと音をたてた。
私が黙ってしまった事に慌てた岸さんは
岸「ちがっ!えっと変な意味じゃなくて、変なってそれも変な思いとかじゃなくて…!!」
と、訳の分からない事を言い出した。
私は思わず声を上げて笑ってしまい、その様子を見た岸さんは、安心したようだった。
岸「これ、Aちゃんとお子さんに。」
と言って、何かを差し出した。
A「これ…?」
岸「ほら、あの時Aちゃんもお子さんも、チョコレートが好きだって言ってたじゃん。
だから、美味しいって聞いたお店のを渡したくて。」
そうだ!あの接待の時、好きな食べ物の話をして
私も海人もチョコレートが好きって言ったんだった。
A「すみません、わざわざ。いいんですか?」
岸「もちろん!受け取ってくれたら嬉しいよ。」
岸さんの言葉に、また顔が赤くなる。
私の顔を見た岸さんも、真っ赤になって慌てていた。
岸「あの、それじゃあ、それだけだから。」
岸さんは、自社へ戻って行った。
チョコレートと一緒に受け取った資料を侑子さんに渡すと、侑子さんは、
侑「ヘンねぇ。この資料、来月あちらの課長さんが、他の資料と一緒に持って来る事になってたんだけど。
でも、早いとありがたかったわ。気を遣ってくれたのかもしれないわね。」
と言った。
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きっちょむ(プロフ) - 碧さん» 碧さん、ありがとうございます!始めから岸君サブで、ちょこっとだけのつもりだったのが、予想外にいい子過ぎて一瞬岸君とハッピーエンドにしようかと思ったくらいです(笑)また応援よろしくお願いします!コメント嬉しいです♪ (2019年12月15日 23時) (レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - 良かったです!紫耀君カッコいいし、海ちゃん達は可愛いし…私、よく岸くんメインの小説読むんですけど、サブ?もいいなぁって思いました!おまけもホッコリして…ありがとうございました! (2019年12月15日 23時) (レス) id: 4ed223f98b (このIDを非表示/違反報告)
atu66mi67yu129(プロフ) - まってます。楽しみにしてます (2019年11月6日 22時) (レス) id: c65eb063a4 (このIDを非表示/違反報告)
きっちょむ(プロフ) - atu66mi67yu129さん、ありがとうございます!私も書いていて楽しかったので、そう言っていただけると嬉しいです★おまけ更新した時にちょっと続編書きたいなぁと思ったので、どっかのタイミングで書きたいと思います! (2019年11月6日 22時) (レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
atu66mi67yu129(プロフ) - 楽しい話だったので更新が待ち遠しかったです。ぜひとも続編お願いします。 (2019年11月6日 21時) (レス) id: c65eb063a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きっちょむ | 作成日時:2019年10月26日 16時