おまけ4-2 ページ47
さっきまで笑っていた平野くんが、大丈夫？と言いたげな心配そうな目で、合図を送ってきた。
その様子を見たのか、嬉しそうな声で紗由理さんが言った。
紗由理「わー、見つめあってる〜」
「お二人は付き合っとるんですか？」
紗由理さんの言葉に、永瀬は不機嫌丸出しの声で
永「ちゃうわ。オレの彼女や！」
と言った。
それを聞いた紗由理さんは、目を丸くして
私をじっと見つめた。
…無言て怖い…。
やだな、と思った瞬間、
紗由理「確かに可愛い子やんな。廉が好きになるのも分かる気するわ。」
と言われた。
拍子抜けして紗由理さんの方を見ると、彼女は私に向かって笑いかけ、
「でもな、うちも負けへんで。」と言った。
永瀬と紗由理さんは同じ学部だったようで
それからは学内で二人の姿をよく見かけるようになった。
どちらかというと、永瀬は迷惑そうな顔をしている時もあったけど、元々同級生で仲の良かった二人。
気が付いた頃には、廉の学部では、二人が一緒にいても違和感がない程になっていた。
そしていつものメンバーで学食に集まる時も、紗由理さんが一緒に来るようになっていた。
A「はぁー。」
１人でため息をつく。
私の視線の先には、永瀬と紗由理さんの姿。
あーあ、永瀬まであんな楽しそうな顔しちゃってさ…。
見れば見るほど悲しくなってきたので、今日はもう黙って帰っちゃえ！と、帰り支度を始めると
「一緒にお茶でもどうですかー？」と声がした。
振り向くとそこには、岩橋君が立っていた。
A「あっ、岩橋君…。私はもう帰ろうかなって…。」
岩「まあまあ。せっかくなのでA先輩、付き合ってくださいよ。」
にっこり笑う。
岩橋君の笑顔に負けて、もう一度椅子に座った。
岩「はい、先輩どうぞ！」
岩橋君が飲み物をくれた。
A「えっ、私の方が先輩なんだから私がおごるよ！」
岩「いいんですよ。ぼく男の子ですから、女の子には優しいんです。」
A「ありがとう…。」
岩橋君の優しさが心に沁みて、癒される。
岩「先輩、元気ですか？」
A「今はちょっとね…」
と苦笑いで返すと、私の視線の先を辿った岩橋君が、ああ！と言った。
岩「廉先輩、モテそうですもんね。」
A「モテる、なんて易しいもんじゃないよ、すごいんだから(笑)」
岩「でも、そんなモテる廉先輩が、一途にA先輩だけを思ってるんだから、A先輩はやっぱり愛されてるんですね！」
岩橋君がふわりと笑った。
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きっちょむ(プロフ) - Kokoさん、ありがとうございます！楽しみにしていただけて、嬉しいです。おまけ、違う人目線のお話にしようと思いましたが、二人の話も入れようかな…。お楽しみに！ (2019年10月22日 23時) (
レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
Koko(プロフ) - まだまだ2人の続きが読みたい！！いつも更新楽しみにしてました☆ (2019年10月22日 23時) (レス) id: 6359401af5 (このIDを非表示/違反報告)
きっちょむ(プロフ) - さちままさん、ありがとうございます！いつもコメント、励みでした。社会人編…いつか書けるかな。前向きに検討します！ (2019年10月22日 22時) (レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
さちまま(プロフ) - 二人仲直りできて良かったです。又いつか社会人編とか読んでみたいです。二人のラブラブならなんでもいいかなぁと思うくらいこのお話が好き。おまけ楽しみしてます。 (2019年10月22日 22時) (レス) id: 8b1ec69824 (このIDを非表示/違反報告)
きっちょむ(プロフ) - りんりんさん、ありがとうございました！ここまできたら、ぜひ結婚してほしいですね！書いてて親みたいな気持ちになりました(笑)おまけも頑張りまぁーす！ (2019年10月22日 22時) (レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きっちょむ | 作成日時：2019年10月14日 9時
