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14話 次の日の学校 ページ25

吸血鬼が人を襲った事件から1日が経った。

私は交通事故を目の当たりにした少女Aと言った体で登校をする。
リリイさんの言う通り、龍征くんは学校に来ていた。首に包帯を多重に巻いていたが、彼は元気そうだ。幻術で私が救急車に連絡して間に合った事になっている為、「昨日はサンキューな」とお礼を言われたので…「いえいえ」と返しておいた。

…そして、私個人の問題は…私が監視を頼まれた城田くん本人が…今日学校に来ていない事である。


お昼休みの時間帯になったが、まだ城田くんは来ていない。…まぁ、昨日あんな事あったんだ。リリイさんの幻術の効果もあるだろうし、寝てても仕方ない。
彼の身に何も起きない事を願おう。

…でも、監視って…やり方間違えたら
ストーカーに成りそうで怖いな…。

溜息紛れに弁当を広げる。今日のメインは昨日の豚の生姜焼き。
昨日食べて美味しかったから美味しいの決定だね。

…そういや四ツ葉…「駅前は危ない可能性あるから学校まで迎え行くよ」って言ってたっけ。 本当に過保護だなぁ。

「おーA、今日も弁当旨そうだなー」

…綿貫くんが私の正面に向かい合う形で座る。手にはペットボトル容器のジュースを持っている。

…彼の噂の事リリイさんに任せて下さいって言ったけど…大体は普通に接してたら良いのかな…?

「ん? 綿貫くん、ご飯は?」
「あぁ龍征と虎雪に購買でコロッケパン頼んでんだー。つか、今日は弁当何なの?」
「晩御飯の残り物の…生姜焼き。 一口どう?」

「良いの?」と綿貫くんは生姜焼きを一口食べる。そして「うわっ旨っ!」と目を開かせた。
…四ツ葉の料理を誉められたのは何だか嬉しくて「でしょでしょ?」と頷いて見せる。

「A、雰囲気ホワホワしてるなぁ。そんな嬉しいの?」
「うん、嬉しい。
…そういや綿貫くんって…お昼は菓子パンが多いよね。栄養大丈夫…?」
「…おっ? ソレはAが「心配だから綿貫くんの為に御弁当、作って来ちゃった♪」って言う王道なヤツのフリですかー?」
「綿貫くん。昨日食べた私のダークマターをもう忘れたの? あぁ言うので良いなら…」
「…遠慮します、遠慮させて下さいっ…!」

必死に断らないでよ、傷つくから…冗談なのに…。
…はぁ…そんなに不味かったのか…。

「それより…A。
その…昨日の事で聞きたい事が有るんだけど…」

急に真剣なトーンになった綿貫くん。
ドクリッ と心臓が鳴り、箸が止まる。
…吸血鬼の事だったらどうしよう…。

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作者名:キタペン | 作成日時:2018年9月14日 18時

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