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さらにこっちに近づいてきて、撫でられるように肩に手を置かれる。
何かやだ。
「はい、これ。」
さらに手を握られて、その手にペンを渡される。
「この名刺に、一緒に番号書いといてくれる？」
「そ、そういうのは困ります。あの…」
・
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「あ〜高田さん。」
向こうから二階堂さんの声がした。
振り向くと、急いでこっちに向かってきてくれてる。
声を聞いてその高田さんが、少し私との距離を置く。
「お久しぶりです。」
二階堂さんが来て、ちらっとだけ私の方を見てから秋の新商品の企画書を出して説明を始めた。
・
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・
「あ……あのさ、大丈夫、だった？…さっき。」
車で社に戻る途中、二階堂さんが少し申し訳なさそうに聞いてきた。
やっぱり見られてたのかな？
「……大丈夫……です。
電話番号聞かれただけなんですけど…なんか、その………。」
「そっか、……やっぱり。
………高田さんの良くない噂は前に聞いたことあったのに。ごめん、気付くの遅くって。」
さっきの怖かった気持ちと、
車に戻ってホッとしたのと、
たったあれだけのことに上手く対応できなかった自分への口惜しさと……。
いろんな気持ちでぐちゃぐちゃになっていた私。
「いえ……ぜんぜん……二階堂さんのせいじゃ……ありません。」
二階堂さんに優しい言葉をかけられて、ポロポロと涙がこぼれるのを止められなかった。
「……すみません。」
涙があふれる。
「……………。」
二階堂さん、たぶん困ってる。
なのに止まらない涙。
恥ずかしい。
「はい。」
自分のを出すより先に、二階堂さんがハンカチを差し出してくれた。
「…すみません。」
こんな言葉しか出てこない。
自分のハンカチは、後部座席のカバンの中だったことに今更気付いて、二階堂さんのハンカチを受け取る。
女子力ないな、って思われたかな。
やっぱ女の営業ってめんどくせーって思ってるかな。
自分のふがいなさにますます落ち込む。
「……ほら、もう泣くな。」
ポンポンって、優しく二階堂さんの左手が私の頭に乗った。
一瞬だけ時間がスローモーションになったみたいに感じて。
胸の音がドキドキとうるさい。
涙を拭った二階堂さんから借りたハンカチからは、ふわっと柔らかい二階堂さんの匂いがした…。
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めろん(プロフ) - はるかぜさん» はるかぜさん、コメントありがとうございます。一気読みして頂いたなんて嬉しいです♪そして、私の描くニカちゃんを受け入れて頂けてること、優しいお言葉に感激です(>_<)これからもよろしくお願いします！ (2017年11月20日 9時) (
レス) id: e52504ed60 (このIDを非表示/違反報告)
はるかぜ(プロフ) - はじめまして(^-^)昨日今日と一気に読んじゃいました！不器用で優しくて、人見知りで、けど人懐っこくもあって、、私のイメージするニカちゃんそのものです！次の更新を楽しみにしてます♪ (2017年11月19日 11時) (レス) id: db2dfaf527 (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - ATさん» ATさん、初めまして！コメントありがとうございます。甘々ニカちゃんにキュンキュンしてもらえるよう頑張ります♪ (2017年10月18日 11時) (レス) id: 85fa9eafbf (このIDを非表示/違反報告)
AT(プロフ) - はじめまして！キュンキュンしながら読んでいます^^*甘いニカちゃんと主人公ちゃんが素敵なクリスマスを過ごせるといいな♪続きも楽しみにしています！！ (2017年10月17日 17時) (レス) id: 47ef217b76 (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - れいさん» れいさん、初めまして。コメありがとうございます。そうなんですよ、ニカちゃんってどちらかと言うとやんちゃで可愛い後輩って感じですよね（笑）でも聡君には激甘でwめっちゃ優しい先輩。そんな姿を書きたかったのでお粥のエピ入れてみました。気付いて頂けて嬉しいで (2017年10月14日 0時) (レス) id: e52504ed60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めろん
| 作成日時：2017年10月13日 16時
