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高嗣に桜の写真を送った日。
ヨーロッパでの演奏旅行から帰国した木崎さんから、思いがけない話を聞かされた。
｢Aちゃん、ドイツに留学しないか？｣
｢……………………え、今なんて？｣
突然すぎて思わずそう聞き返す程、あまりにもびっくりした。
木崎さんがドイツに滞在中に、あるエージェントから紹介されたのは、私が出場したピアノコンクールの審査員を務めていたドイツ人の女性ピアニスト・メリナだった。
メリナは、コンクールで優勝した私の指導者が今ドイツにいると聞いて、わざわざ訪ねてきてくれたそうだ。
理由は、、、自身が教授を務めているドイツの音大でぜひ私を学ばせたい、という申し出。
「学費は、留学生向けの国の支援制度が整っているから心配いらない」
「Aのピアノをもっと伸ばしたい、まだまだ眠っている才能を開花させたい」という、私にとってはとてもありがたいお話だった。
確かに、コンクールの後の祝賀パーティーで「あなたのことならすぐにでも受け入れるから、ドイツで学びたくなったら、すぐに連絡して来なさい。」………そう声を掛けていただいた。
嬉しい言葉だったけれど、てっきり社交辞令だとばかり思っていた。
「メリナは、Aちゃんからの連絡をずっと待っていたそうだよ。どうする？」
私のピアノを、そんな風に認めてもらえたことが素直に嬉しい。
でも、4月入学に合わせて………というタイトなスケジュール。
「この教室の事なら僕がいるんだし、心配いらないから。」
………木崎さんには、私の考えてることがすぐにわかるらしい。
それに、頭をよぎったのはやっぱり高嗣の事。
留学は、2年。
そんなにも、そばにいられなくなるなんて。
「とにかく、急な話だけどAちゃんのこれからにとって大事なことだから、明日までによく考えてみて？」
そう言われて帰宅した。
この話をしたら、高嗣はなんて言うかな。
きっと、、、「Aちゃん、すごいね」って、目をキラキラさせて喜んでくれるに違いない。
高嗣は、私と離れて淋しくない？
でも、高嗣は自分の淋しさより、私のこれからの事を優先して考えてくれる、、、そういう人だ。
そしてたぶん「頑張っておいでよ」って、優しい笑顔で私の背中を押してくれる。
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めろん(プロフ) - にかはるかさん» ありがとうございます(^^♪私にとっても思い入れのある2人なので、完結してちょっと淋しくもあります。まだノープランですが、2人の未来をゆっくり考えてみますね。 (2019年10月24日 10時) (
レス) id: 85fa9eafbf (このIDを非表示/違反報告)
にかはるか(プロフ) - 完結おめでとうございます！２人の関係がすごく好きでした。最後は号泣でした。高嗣サイドも続編も短編も待ってますので宜しくお願いします！ (2019年10月23日 10時) (レス) id: 1c69577c40 (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - りっちゃんさん» ありがとうございます！後半は少しハラハラさせてしまってゴメンなさいw。私的にも、ゆっくり柔らかく愛を深めていく2人を描きたかったので、伝わってくれてるとすごく嬉しいです。 (2019年10月7日 12時) (レス) id: 85fa9eafbf (このIDを非表示/違反報告)
りっちゃん(プロフ) - 連載お疲れ様でした！！すごく良いお話でした…。ほっこりするというか、にかちゃんと主人公ちゃんの間には、ゆったりほんわかした雰囲気や空気感が感じられました。読んでいてハラハラする時もありましたが、読み終わるとほんわかした気持ちになることが多かったです。 (2019年10月7日 0時) (レス) id: 3f1fc3d1a7 (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - ひよさん» ひよさん、あたたかい言葉ありがとうございます。そして｢にかちゃんがにかちゃん｣って言って頂けてホッとしています♪続編、まだノープランですがwゆっくり考えますね！ (2019年10月6日 1時) (レス) id: 657646c020 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めろん
| 作成日時：2019年6月25日 17時
