INNOCENT DAYS ３

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「わぁ…///。」


差し出されたのは、スクエアモチーフのシンプルなネックレス。


でもよく見ると凝ったデザインで、ひし形のダイヤモンドラインの中にちょっと大きめの一粒ダイヤモンドが輝いてる。


ダイヤの凛とした輝きと滑らかなスクエアのシルエット、華奢なゴールドのチェーンが繊細で可愛い。



「お守りとしてなら……ダイヤはね、透明性が高くてピュアで純粋。魔よけとか、持ち主の心を強くするって意味があるんだ。世界で一番固い宝石だからね。あらゆる困難を突破できる強さが得られるって言われてる。」


藤田さんが説明してくれる。



「へえ、そうなの？いーじゃん！」


私より身を乗り出してるのは高嗣。


「カリスマ性を高めるとか、潜在能力を開花させるとか、目的を達成するとか、、、要は仕事運や金運のアップだね。」


「マジで？そんなんなら俺が欲しーわ。」


高嗣の目が何だか子供みたい(笑)



「これね、実はペアなんだよ。」


奥からもうひとつケースを取り出してくる。



「うわー！やべえ…藤田さん、商売上手！」


藤田さんと高嗣が目を合わせて笑ってる。



「もちろん、地球上で最も硬い宝石だからね…ダイヤモンドの一番の意味は永遠の愛だよ。固い絆を結ぶ…ってこと。」


「フフ………もう何でもありじゃん！」



そう言って照れた様にこっちを見る。



「これ、よくない？」


「うん、素敵///。でも……ホントにいいの？」



そもそも誕生日でも特別な記念日でもないのに、、、いいのかな？
す


「じゃあ決まりね。藤田さん、これにする！」



私の気持ちをよそに、高嗣はあっさりとお買い上げ。



………しかもペアで。






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「ありがとう。」


車に戻って、またお礼を言う。


「フフ、まさかの……俺んのまで買っちゃったけど。」


「でも、、、一緒なの嬉しい。コンクールの時、これ…着けるね。」


「うん。」


高嗣が、目尻にしわを寄せて優しい笑顔で私を見た。









そしてこの日、高嗣はもっとびっくりするものを私に差し出した。


「電気消し忘れちゃダメだよ。」


って、いつかのあの番組みたいに手渡された合鍵。


ガゼボの下じゃなくて、高嗣の部屋だったけど(笑)


驚く私に「なかなか逢えないし。淋しかったり逢いたくなったらちょっとでもいいから、遠慮しないでいつでも来て。」って。




その優しさが嬉しくて、胸がいっぱいになる。








コンクールの予選まで、、、あと少し。


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