私の日常【wrwrd!】 (ページ42)

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少女から押収したインカム。

それはかつて

α国にいた時に使用していた型と

同じもので

あの国では武器や防具には力を入れるが

インカムや医療品などの備品は

かなり簡易的なもので

α国のインカムは単に

連絡手段としてしか使わないため

通話しかできない。

我々国のインカムは

ロボロが制作しているため

かなり高性能にできている。

通話はもちろんのこと、

録音や小型カメラ搭載で

取り外せば録画もできる優れもの。

さらに、GPS機能もついていて

管制室のモニターに現在地が映し出される。

『さて。』

押収したインカムを起動させる。

『 …何の真似？外交パーティーでの少女への任務、我々国への宣戦布告とみた。』

【もうバレているのか。流石だな。】

『望みは何。今度はグルッペンちゃうやろ。』

【お前だよ、A。】

そう聞こえると

急に自室の窓が開いて

彼奴が現れた。

『 …生憎、私も暇じゃない。引き取り願う。』

「そう言うと思ったよ。なら、力尽くで奪いに行くだけ。お前の力があればあとは何も必要無い。お前がαへ戻って来れば、我々国に手出しはしない。」

『 …いつか、あんたは言った。“ お前はもう必要無い ” 忘れるはずが無い。例え国に何万の兵が送り込まれようと、私はこの国と共に滅びると、グルッペンに忠誠を誓った。私は絶対に戻らない。』

最初は銃9発の借りを返すだけの

ただの契約に過ぎなかった。

けど今は違う。

此処が、

この国が、

彼等が、

私の居場所なんだ。

「ふん、お前は何も知らない。そう、何もかも。」

『 …どういうこと。』

「何故お前がα国に居たのか、何故此処、我々国に居るのか。もし全て、計算の上だとしたら。お前はどんな顔をするんだろうな。」

『計算、？』

「教えてやろう。お前の全てを。」

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