私の日常【wrwrd!】 (ページ28)

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#裏切りページ28

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「何事だ。護衛大臣。」

突如現れた王様に

咄嗟に身を隠す。

私と話していた彼は

敵国の護衛大臣らしい。

でも何故…？

王の間にはあっという間に

沢山の護衛兵がいて

侵入者を探している様だった。

そう、

私の潜伏はバレている。

すぐにダクトから離れ、

インカムを起動させた。

『 …こちらA、応答願います。』

【こちら管制室。】

『あの、』

潜伏がバレた、

それよりも

聞きたいことがあった。

管制室と答えたインカムの主は

さっき話に出てきたあの人で

『 …お聞きしたいことがあります。』

【手短に頼む。】

『 …α国にて、人体実験をしている、というのは本当でしょうか。』

【 …いかにも、事実。αでは優秀な人材を使い、より優秀な人間を製造すべく、人体実験を行なっている。】

『そんな…どうして…！』

【この国は弱すぎる。強い国になるには、人が強くなければならないのだ。】

『だからって、人の命を！』

「居たぞ！あいつだ！」

「逃すな！！」

『 …っ！、』

【お前、まさかバレたのか？】

『この国の護衛大臣は、私の存在に最初から気づいていました。』

【そうか。残念だよ、A_______

お前には、そこで死んでもらう。】

『え、どういう…、』

【 A、何故俺がお前を助けたのか、わかるか？国の成長のため、実験体が欲しかった。ただそれだけだ。】

『そんな、』

【弱い奴は、この国にはいらない。お前はもう必要ないんだよ。せいぜい逃げ回るんだな。】

そう言い放たれた後

インカムは途切れた。

__________見捨てられた。

“ 弱い奴はこの国にはいらない ”

“ お前はもう必要ない ”

私を助けたのも

私を仲間として認めたのも

【嘘】

最初から

そんなもの存在しなかったんだ。

悔しいのか

悲しいのか

理由のわからない涙が溢れた。

その瞬間

もう全部どうでもよくなって

足を止めてしまった。

そして

付けていたインカムを外し捨てた。

『 …また独り。いや、“ まだ ” 独りだ。』

「観念しろ！」

追っ手は私のすぐ後ろ。

このまま死ぬんだ。

そう思い振り返った

その時だった。

皆のよく知る

彼奴が現れた。

．