僕のcellular☆memory -3-（Y.Tamamori)

知りたい知りたくない-4 ページ29

風磨から知らされる過去の幻影と

風磨がくれた瞳で知らされる目の前にある現実。


知りたいのに、知りたくない事ばかり。


情けない俺。

こんなんじゃ、風磨にも勝てなくて、

あの男にも勝てるわけない。



違う…自分に負けてるんだ。



目が見えなくなった時でさえ折れなかった気持ちが、

Aちゃんの事になると、

いとも簡単に折れそうになるんだ。


それでも、幻影の彼女は今日も変わらず笑顔で言う。



『大丈夫……』

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