検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:13,117 hit

恋心玉砕 ページ13

Aside




帰ると私は泣き崩れた



自分でも薄々気づいていたけどこんな形で知るなんて思わなかったし思いたくなかった


"露伴先生が好きなこと"




ひとまず部屋に入りカバンをおくとうずくまり静かに泣いた


まず私は露伴先生より年下で、しかも学生なんだ

叶うはずのない恋に胸を躍らせていた自分に嫌気がさす


もう傷つきたくないなんて思っていたのに私は

勝手に好きになって勝手に失恋した



その事実にもう泣くのはやめ、深呼吸し紅茶を入れ落ち着いた



『もう…露伴先生の家に出入りするのはやめよう』


彼女さんにも迷惑だし申し訳ない




するとインターホンが鳴った



気が滅入るが宅配かもしれないので目が腫れてないか鏡とにらめっこし扉を開けた



驚いた

そこには少し息を切らした露伴先生がいた




『露伴先生…なんでここに』



露伴先生は息を整えるとゆっくり喋りだした

「A、君なにか誤解してないか?」


誤解?何の話か分からない





『だって…露伴先生は…』




胸がぎゅうっと痛くなる


言いたくないこんな言葉


俯きながらも声をだした

『彼女いるじゃあないですか…』




露伴先生はやっぱりか、と言わんばかりにため息をついた


「…少し玄関に入れて貰えるかな」


そんな話が長くなる気はしなかった

とりあえず露伴先生を玄関に迎えドアを閉めると


閉めた時、露伴先生がドアに肘を当てる





驚いてなのか、まだ露伴先生が好きだからか
こんな状況にも胸は高鳴りをやめない


今振り向いたら完全に壁ドンになる!


そんな考えと同時に彼女さんの顔が浮かび罪悪感に襲われる


…何考えてんだろ私


そう思った私はゆっくりと振り返った




『…っ!』


露伴先生の顔が近い

顔が火照り目眩がするほど露伴先生の顔立ちは綺麗で近かった


『…露伴せんせ
「彼女じゃあない」


声が被せられたのと同時に露伴先生の一言で目が点になる


『えっ?でも…』
「あの子は編集者だ。ただ打ち合わせをしていただけだよ」

そう言うと今までの感情が全部脳内でフラッシュバックし私は物凄い羞恥心で顔が赤くなり思わず両手で隠した


「なぁA何を勘違いしたんだよ?もしかしてあの子が僕の彼女だと思って嫉妬してたのかい?」


見えないが声で分かる。露伴先生は絶対イジワルな顔をしている。

ああぁ恥ずかしすぎるよ…もう生きてらんない…

可愛い罵声→←チクリ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.2/10 (59 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
74人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

磯貝に食べられそうな金魚(プロフ) - 薬…あれ……?はっ…まさか…! (2023年4月19日 20時) (レス) @page19 id: 28e7d0c472 (このIDを非表示/違反報告)
名無し83708号(プロフ) - りんご酢さん» ありがとうございます!! (2022年3月29日 21時) (レス) @page9 id: 40d30d1a25 (このIDを非表示/違反報告)
りんご酢(プロフ) - めっちゃ好きです〜! (2022年3月29日 20時) (レス) @page24 id: de690abae4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:遊子 | 作成日時:2022年3月22日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。