声優オタクの声優さん

同期飲み ページ3

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「すまん待たせた」


「実川遅い」


「前野が実川に奢らせるとか言ってたぞー」


「そんなこと言ってない！！！」


「GRANRODEOのアルバム聴いてたら時間ギリギリになった」


「「だろうな」」



早速ピエダンをヘビロテしていたため、集合時間に遅れてしまった。
ちなみに2人は仕事終わりで私はオフ。

3人で飲む時はだいたい誰かが遅刻するのが恒例で、その度にさっきのようなやり取りがある。
そして最終的には男気ジャンケンで決める。私男じゃないけど。



「何飲む？」


「え、いいちこ」


「お前そんな所まで紀章さんの真似しなくていいのに……」


「真似してない！いいちこ美味しい！！」


「やっぱり最初はビールだろ。俺ハイボールだけど」


「おい前野人の事言えないじゃんか！」


「いいから早く頼めって！！！」



柿原がプチ怒なのでいいちこの水割りと焼き鳥を頼む。
と同時に先に頼んでおいたであろうビールとハイボールと枝豆が運ばれてきた。



「はいあとお前待ちー」


「悪いなぁ、私のせいで飲めないなんて申し訳ないなぁ」


「前野。先に乾杯しよう」


「お、いいよ」


「ごめんなさい冗談です。もう少し待っててください」



長い付き合いだから出来るこの茶番。割と楽しかったりする。ほぼ毎回やってるし、みんなボケるし恒例化してるんだよなぁ。

2人が仕事の話をしている目の前でボーッとしているとようやく運ばれてきた私のいいちこと焼き鳥。



「お待たせ、来ましたよ私のいいちこ」


「やっと飲めるー」


「おし、じゃあかんぱーい」


「「かんぱーい！」」



3人でグラスを合わせて、そのまま煽る。
うん、美味しい。やっぱり焼酎が美味しい。いいちこ最高。


「相変わらずおっさんみたいな飲みっぷりだなw」


「世間一般的にはおばさんの年齢だからもう何を言われても悲しくない」


「それな」


「なんで前野も乗っかってるんだよ」



「事実だし。心配しなくても柿原も同い年だからおじさんだな」と悪びれた様子もなく柿原に言い放つ。というより悪意しかないと思うんだ。



「あ、そう言えばまた紀章さんとまともに話せなかったんだろ？」


「は？どこで聞いたそれ！？」


「紀章さん」


「まさかの本人」


「まじでいい加減慣れろって。せめてSNSでは普通になれ」


「それが出来てたら苦労しないっての！」


「まあ気持ちは分からなくもないぞ実川」


「前野に同意されても嬉しくない……」


「おい！！？」




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