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その日の夜は永瀬くんのあの表情が忘れられなくて、ずっと考えていた
私のせいで元気無いんだもんなあ・・
なんて考えながらベッドでゴロゴロとしているとLIN.Eが来ていたのでトークを開く
ゆーたA明日暇?
Aうん。どうしたの?
ゆーた放課後遊ぼうぜ
Aうん!楽しみにしてるね
岸からのお誘い珍しいな
行きたいところでもあるのかな
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下駄箱で靴を履き替えて居るといつもなら現れる彼が居ない
永瀬くん居なかったらこんなにも静かなんだなとほんの少し寂しい気もした
岸「何してんの?」
『え?あー永瀬くん来ないなと思って』
岸「…あんなに鬱陶しがってたのに待ってんの?」
『別にそんなんじゃないし!』
これじゃまるで私が永瀬くんの事好きで待ってると誤解を招きそうだ
岸にそう言われハッとなると岸を置いて教室へ向かう
岸「おい!同じ教室なんだから置いてくなよ!」
『岸が変な事言うからじゃん!』
岸「いや、あそこでずっと突っ立てたのAじゃん」
『うるさい!』
朝からしょうもない事で言い合っていると、ふらっとどこからか現れた彼
永「…おはようございます」
『お、おはよ』
永「先輩って今日放課後空いてますか?」
いつもタメで話してくるのに急に敬語で話されるとこっちが戸惑ってしまう
・・でも今日は
『えっと、』
岸「…永瀬だっけ?今日こいつ俺との先約あるから。な?」
『あ、うん。永瀬くんごめんね』
永「…そっか!じゃあまた今度!じゃあね」
無理やり笑顔を作って急ぎ足で1年校舎の方へ向かっていった
岸「A今日どっか行きたいとこある?」
『え?岸が行きたい所あるから誘ったんじゃないの?』
岸「いや、Aに前奢るって言ったじゃん。だからA決めていいよ」
なんだ、覚えてくれてたんだ
岸って意外と優しい所あるんだね
・・なんて本人には口が裂けても言えない
『少し前にできた駅前のカフェ行きたいかも!ちょっと並ぶかもどけど…』
岸「じゃあそこ行こうぜ!」
この前沙莉と今度一緒に行きたいねって言ってたのに先に岸と行く事になっちゃった
沙莉には後で謝ろう
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作者名:chihiro | 作成日時:2019年9月18日 21時