【黒子のバスケ】関わらないでください25【赤司征十郎】

不登校＊1285 ページ37

「Aさん！Aさん！髪のセットやらせてください！」

着替えていると葵さんが部屋に入ってきて言った。

「是非お願いします」

と言うと葵さんは嬉しそうに笑って「では座ってくださいね！」と言った。
最近の葵さんはなんだかテンションが異常に高い。

前にも増して、色んなお洋服を着せようとしてくるし、私の髪を弄りたがる。

どうしたんだろう…？


「葵さん」
「なんですか？あ！今日はお洋服に合わせて編み込みにしましょう！」

と葵さんは笑う。

「編み込みは良いんですが…最近何かあったんですか？」

と鏡越しに葵さんを見ながら聞く。
葵さんは「気付かれちゃいました？」と笑った。

「実は私、結婚するんです！」
「えぇっ！？」

あまりに突然のカミングアウトに驚く。
それを促したのは私だけど…

だから最近嬉しそうだったのか…

「それはお目出度いですね！おめでとうございます！」
「ありがとうございます！旦那様も祝してくださいまして…本当にこの家に仕えて良かったです」

と話しているといつの間にか髪が終わっていた。

「私、私なんかを貰ってくださる人が居るか心配です」
「…居るじゃないですか」
「え？」

征くんが待ってくれているであろう玄関に葵さんと向かいながら話していた。

玄関には壁に背を預けながら腕組みをして俯く征くんが居た。
葵さんは私の肩に手を置き、私の耳元で囁いた。

「あんなに近くに」


と。

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