･ ページ33
阿部 ｢ … あ、いた！｣
撮影場所が馴染みの局ってこともあって、Aがどこにいるかは直ぐにわかった。
いつも翔太とジュースのじゃんけんして2人で飲む自販機の前。
阿部 ｢ A、どうしたの？急に居なくなるから心配したじゃん…｣
志都 『 阿部くん … 』
俺の顔を見つめるなり、目に涙をいっぱい溜めて泣きだしそうになるA。
阿部 ｢ あ〜 ！とりあえず、ほら、涙拭け！な？｣
志都 『 阿部く〜ん… ！！』
阿部 ｢ うおっ！｣
俺に抱きついてわんわんと子供みたいに泣きはじめる。
志都 『 おれっ、しょうたに 、っ、いじわる 、しちゃ っ、うぇぇっ … 』
阿部 ｢ うんうん、分かったから、な？落ち着いて、落ち着いて｣
･
･
･
･
阿部 ｢ … で 翔太に暴言を吐いた、と。｣
志都 『 翔太がバカとか言うから。』
(目黒の下りは分からないけど)何となく喧嘩した理由が分かった。
阿部 ｢ 要は｢馬鹿｣ って言ったから言い返したら、それに翔太がカチンと来て喧嘩になったってことでしょ？｣
志都 『 はい …』
素直にこくんと頷くA。
普段あんまりこういう所を見ないから、新鮮で可愛い…
じゃなくて！
阿部 ｢ でも、翔太に馬鹿って言ったのは事実でしょ？なら謝らないと。｣
志都 『 でも… ！』
阿部 ｢ でもじゃないよ。翔太も悪いけど、お互い同じ気持ちじゃない？それとも、このまま仲悪くなって、一生口聞かない？｣
志都 『 それは嫌！』
阿部 ｢ じゃあ、謝りに行こ？｣
志都 『 でも、、、』
阿部 ｢ でも？｣
志都 『 翔太 怒ってるし、俺と口聞いてくれないかも… 』
さっきのことを思い出してか、さらにしょげるA。
阿部 ｢ 大丈夫、俺も着いてくから。｣
志都 『 ホント…？』
阿部 ｢ じゃあなんの為に追いかけたの？ってなるでしょ？｣
志都 『 阿部くん、好き！！』
阿部 ｢ うぉっ！｣
また飛び込むように抱きついてくるA。
なんだかんだ、こいつもまだ子どもっぽいな。
志都 『 俺、翔太に謝ってきます！』
阿部 ｢ うん、行こ！｣
ケロッと元気になったAと一緒に、さっき歩いた道を戻る。
2人が仲良くなれますように！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 192人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：規制社員02 | 作成日時：2019年2月12日 20時
