34.買うのが礼儀 ページ35
廊下を走りながら、水色さんを探していると赤司くんを見つけた
「あ、赤司くんっ」
「あれ、
「水色さんっ?!」
ひょっこり赤司くんの後ろから出てきた、探し人に目を丸くする
どうやら、赤司くんの背に隠れて見えなかっただけらしい。水色さん、小柄だからなあと納得していれば、不思議そうに首を傾げられた
「あ、ごめんなさい。その、さっきの工藤さんとの勝負なんだけど……」
「あー、大丈夫よ。ズルされようが何されようが負けないから」
「いや、そこは別に……」
というかあの程度のハンデをものともしないんですねという言葉は飲み込む
まだ話が読めない水色さんは、(私との身長差から自然と)上目づかいでコテンと首を傾げられ、同性にも関わらずドキッとする
なんだか、赤司くんの視線が痛いような気がしながら頬をかき、話す
「あの勝負ってもしかして……私のため、だったり、なかったり?」
「
なんだか自分で言うのも恥ずかしくて、言い淀んだのにも関わらず即答されて言葉に詰まる
水色さんはそんな私の様子にくすくす笑う
「いや、余計なお世話かなって思ったんだけど。私もやられっぱなしは癪だし、売られた喧嘩は買うのが礼儀でしょう?」
「あ、うん……そうでしょうか」
「そうだよ!だから、気にしないでねっ」
なんかいろいろと突っ込みどころが満載だった気が……
ちらりと赤司くんを盗み見れば、はあとため息をついているが止める様子はない
ていうか、なんだか……呆れてる?
この二人の間でも何か話したんだろうなあと推測していると、水色さんが「それにね」と申し訳なさそうな顔をした
「涼くんと
「それはっ」
「それは関係ない」
私が否定するよりも早く、赤司くんが咎めた
「黄瀬が勝手に勘違いしただけだ。俺は
苦々しげに額に手をあてる赤司くんに、ちゃんとわかってくれていたんだと驚く
それと同時に嬉しく思った
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星蛍(プロフ) - せりさん» ごめんなさい!!まだ編集途中で10月に外しますので、少々お待ち下さいm(__)m (2018年9月28日 22時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
せり(プロフ) - 続編はパスワードつきなのですね…見る事は出来ないのでしょうか?とても面白いので続きが気になります (2018年9月27日 16時) (レス) id: 9c9e090c7f (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - きゅうさん» ありがとうございます! (2018年9月18日 7時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
きゅう - おもしろかったです! (2018年9月18日 5時) (レス) id: fb4f6b02b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星蛍 | 作成日時:2018年3月31日 14時