Being with you Ⅵ【鬼滅の刃】【時透無一郎】 (ページ12)

今日:14 hit、昨日:5 hit、合計:61,894 hit

鬼の音【善逸side】ページ12

一体どこ行ったんだよA…。

みんなで楽しく買い物してたはずなのに。

俺はAと一緒には回らなかったからどこで、どんな状況でAが連れ去られたのかわからないけど、

今Aはきっと怖い思いをしてる。

そう思うと、寒気が止まらなかった。

俺は守りたかった。

前世でも、鬼舞辻無惨と一生懸命闘っていた霧柱のその背中を、守りたかった。

今世では絶対にあんな思いをしたくないって、

絶対に守るって、

決めてたのに___________________________。

そうだ、時透くんだってきっと同じ気持ちだろう。

こんなところで時間を食うわけにはいかない。

一刻を争う事態なんだ。

…もう、怖がってる場合じゃない。

俺よりずっと怖い思いをしてるのは、俺の大切な人だ。

宇髄さんは今アメリカンポリスと話をしている。

部屋で待ってろって言われたけど…。

…ごめん、宇髄さん。

・

・

・

・

・

・

・

・

・

時透くんと話をしようと、8階に足を運んだ。

その時だった。

時透くんとAの部屋の前に1人の男が立っていた。

「少し霧島のことで話があるんだ、いいかい？

…彼女を助けられるかもしれない」

…パーマがかった黒い髪。

…低くて落ち着いた声。

…青白い肌。

…病弱そうな身体。

…前世で聞こえた、憎悪に満ちた鬼の音…に似た音。

鬼の音ではない。

しかし、その姿は鬼舞辻無惨そのものだった。

不完全体だから鬼の音がしないのか…？

俺が声をかけるよりも早く、その男と話していた時透くんは男を部屋に招き入れた。

なんでアイツが今世に…！！！！

また鬼と戦わなきゃいけないのか？？？

Aを連れ去ったのはまさか…！！！

…落ち着け、善逸。

今お前がしなきゃいけないことはなんだ。

時透くんは記憶を取り戻してない。

だからもちろん鬼舞辻無惨のことは知らない。

今俺がしなきゃいけないことは________________。