3年A組の猫羽さん

＊ ページ15

茅野｢手紙を貰いました。澪奈から……｣










手紙……












内容を読み上げる茅野ちゃんを瞬きをしないで凝視する











茅野｢やっぱり、私と澪奈じゃ釣り合わないんだって…だから私も避けるようになりました｣













｢っ…なんで！！！｣











ロッカーから飛び降りて茅野ちゃんに向けて声を張る














ずっと静かに話を聞いていた僕が突然大きな声を出した事で皆の視線が茅野ちゃんから僕に集まる













｢…なんで…そんなっ…｣











柊｢猫羽、今は大人しく話聞いとこう…な？｣











教卓から柊先生が優しく僕に言う












その声に唇を噛み締めてロッカーに座る











どうしてよ…茅野ちゃん……れーちゃんは学校の話をしに来てくれる時…茅野ちゃんの話しかしてなかったよ…












とても楽しそうに話してた…それって友達だからじゃないの…？











茅野ちゃんが話を再開すると宇佐美ちゃんが強く反発する











そこに諏訪ちゃんも参加する











諏訪｢黙って言う事聞いてればいいんだよ！！！｣















諏訪ちゃんの言葉にドキッと心臓が跳ねる












｢っ…はぁ…｣











柊｢…酷いねぇ｣











必死に先生の声だけ聞き取ろうと耳を傾ける
















でも、聞こえてくるのはれーちゃんを罵倒する皆の声













ギュウッと自分の胸倉を掴む











やめてっ…お願いだから……苦しいからっ……













茅野｢…ふざけんな｣











茅野ちゃんのその声に甲斐くんが反応する











僕はそんな茅野ちゃんを見つめる












彼女の目を見て自分の手の力が抜けるのがわかった












茅野ちゃん…楽しい事してくれるの…？











そんな思いで茅野ちゃんを見ていたら彼女は泣きながら











茅野｢ふざけんじゃねぇ！！！｣










そう言って早足で甲斐くんのところに行き彼を蹴飛ばした









｢わっ…｣












足元に甲斐くんが飛んできてビックリして茅野ちゃんを見るとれーちゃんの事を熱く語っている
















れーちゃん見てる？……茅野ちゃんがアナタの為に今…怒ってるよ

＊→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す