#27 ページ3
(切島side)
初めてお前に会った時
きっと運命の人だと思ったんだ
.
「やっべぇ…！遅刻する！」
朝8時。
中学卒業と同時に憧れのヒーローに近づくため染めた赤髪をオトコらしくセットする。買ったばかりのワックスの蓋を開けまだ正しい容量も分からず適当に手に取ってみれば全然足りなかった。思ったよりも髪のセットに時間がかかり時計を見れば、家を出るはずだった時間を20分も超えていた。
初日から遅刻とかシャレになんねえ…。
家を飛び出た俺は全速力で新しい学校へと向かった。
大きな期待と少しの不安、果たして自分が本当にヒーローになれるのかという疑心を胸にただただ続く上り坂をかけ登った。
雄英の校門が見えてきた頃、ちらほらと見える生徒がいてホッと胸を撫で下ろす。走っている足を緩めることをせず腕時計でチラリと時間を確認していたから前が見えてなかった。
「うおっ」
『…っいた』
＿＿＿＿ドン
とありきたりな音と共に俺の肩が誰かの肩に当たる。
あぁぶつかっちまった。制服着てるしこの子も雄英か？
てか怪我させてねえよな？
ヒーローを志す者が不注意で他人に怪我させちまうなんて言語道断だ。「わりぃ！」と謝り怪我がないか聞こうと振り返った。ぶつかった相手は肩を擦りながら下を向いていて前髪で隠れていたからよく見えなかった。
「怪我ねえか？」
そう聞いたら目の前の女の子の顔がぱっと上がる。
瞳と瞳が合った時、初めて心臓が大きく鳴るのを経験した。
『あ…だ、大丈夫です。』なんとか聞き取れた小さな声と小刻みに震える瞳に惹き込まれるのが自分でも分かった。
俺は「よかった！」と笑顔を作るので精一杯だった。
「…なんだ、これ」
静まるどころか尚加速する胸に手を当て
あの子とまた会いてえな、なんて思った自分に驚いた。
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そらの(プロフ) - 更新頑張ってください！楽しみにしてます! (5月29日 3時) (
レス) @page22 id: 17ad6f88d5 (このIDを非表示/違反報告)
ムー - え！？！？なんでこんな事になってるんだ！？早く戻ってほしいです！更新頑張ってください！ (2022年9月5日 22時) (レス) @page22 id: 812daaa6d6 (このIDを非表示/違反報告)
坊っちゃん団子 - 大好きです！！新しいのも楽しみです😭 (2022年3月17日 20時) (レス) @page9 id: 3aee63b9f2 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - うわぁぁぁ！！！ってなりました！！！声を大にして言いたい好き！！！！ (2022年3月17日 17時) (レス) @page10 id: 8911e7ad70 (このIDを非表示/違反報告)
奏海(プロフ) - 無気力に自信が有る人さん» はじめまして！コメントありがとうございます！切島くんside褒めて下さりありがとうございます🌷長らくお待たせしてしまい申し訳ありません。これからもお付き合い頂けると嬉しいです♥️ (2022年3月2日 21時) (レス) id: d291d10447 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏海
| 作成日時：2021年11月18日 21時
