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引きこもり生活で省エネモードだった体は時間を見て食事をとることを忘れていたので、働きだしてから何度か貧血で倒れた。
そのたびに叔母に怒られるのにももう慣れてしまったけれど。
結局、カウンター席が充実しているドーナッツショップにため息をつきながら入った。
「あの、隣いいですか？」
「どうぞ」
アイスコーヒーを飲んでいたら、背後から声を掛けられて、固まった。
後ろに立っていたのが、いつもテラスから見かける大学生の、あの彼、だったから。
今日はゆるっとした発色のきれいなニットに細身のパンツを合わせていて、上から見てたらわからなかったけど、耳にはピアスがいっぱいついている。
女の子みたいに小柄で華奢に見えていたけど近くで見たら思ったよりがっしりしていて、やっぱり男の子なんだなぁ、と当たり前のことを思う。
彼はヒョイっと私の横の椅子に座った。
カウンターは他にも席が空いてるしテーブル席も空いてるのに、なんでわざわざそこに。
「おねえさん、ネイルサロンにいる人やろ？」
話しかけられてビックリして思わず横を見ると、至近距離にあったきれいな顔がにっこり笑った。
落ち着け、落ち着け。
大学生なんだから、年下。硬くならなくて大丈夫、なはず。
「あそこの大学の学生、だよね？」
「そぉ。いっつもあのツリーハウスみたいなとこから高みの見物してるやん。僕ずっと気になってて」
コーヒーを吹きそうになって慌てて口元を引き締める。
ツリーハウスって、トムソーヤじゃないんだから。
「何が気になってたの？」
「友達、ほしいんかなぁって」
私の人間観察、そんな風に見えるのか。
高みの見物、っていうのもあんまりいい表現じゃないかなぁ。
でも彼の口調は、幼稚園の男の子が仲良しの女の子に話しかけるような無邪気さで、その顔から見るに悪気はなさそう。
「僕、安田章大です」
言いながら、ゴソゴソとポケットを探り出す彼。
「はぁ、、」
「僕の事、見てたやろ？」
スマホを取り出してこっちを見た彼の顔は、もう無邪気ではなかった。
その目に射抜かれて、思わずうなずく。
ほとんど空になった目の前のコップの中で、氷がからんと音を立てた。
本当は、何度か目が合った気がしていた。
「僕と、友達になって？」
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みき(プロフ) - 待ってます！ (2021年4月14日 10時) (
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cayochi(プロフ) - 私も待ちます (2021年4月14日 8時) (レス) id: 89ed3d2d70 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - いい子で待ってます (2021年4月14日 8時) (レス) id: b5cc118e0b (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - イイ二人の世界だ〜(*´艸｀*) (2021年4月14日 8時) (レス) id: d5063d2f63 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 二度目の更新有難うございます！丸ちゃん、金木犀の香り…想像できます〜♪♪でも、連絡先交換とか名前で呼ばせるとか！？えっ！！丸ちゃんーー！！！って感じです！！笑 (2021年4月13日 19時) (レス) id: c6ee858f5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりん虫
| 作成日時：2021年3月8日 9時
