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イバラの姫とカエルの王子 ページ23

イバラの姫とカエルの王子





エ「お前なんかほっとけばよかったのに」


エースはテーブルに腰かけたまま、泣きそうな声でそう言って俺を睨んだ。




吸血鬼も、泣くんやろうか。


吸血鬼、予言者、サトリ、傷を治す力、変身。

おとぎ話みたい。
頭の中は大混乱で、何一つ正しく理解できた自信がないんやけど。


ただひとつ、わかったことは



ちょっと体をねじっただけで、猛烈な吐き気がして俺の口からはまた血がしたたり落ちた。
口元をぬぐおうと持ち上げた腕は自分のじゃないように重いし、傷だらけでびしょぬれ。

胴体雑巾絞りされたぐらい痛い。

でも

今の話が、ほんまなんやとしたら



エースの向こう側にいるのは

ベッドに寝てるのは



寝てる…?ほんまに?




ほんのちょっとの距離なのに、途方もなく遠く感じるベッド。

エースは何も言わずに目の前を芋虫みたいに這いつくばる俺を見ていた。

虫の息でのぞき込むと、思ったとおり



ベッドの上には

ジャッキーが


それはもう、きれいな顔で横たわっていた。



もともと人間らしくなかったけど、ほんまに人間じゃないんならしゃーない。



いきてる、よね


エ「かろうじて」


どうしよう、おれ、どうしたらええ?


エ「知らん。俺は仲間を呼ぶから、―――みんな来る前に消えろ」


エースは吐き捨てるように言って出て行ってしまった。









家族みたいなもん、っていうてたから。

エースにとって、“ナンデ君”はジャッキーに張り付いた呪いにしか見えてなかったやろうな。



俺にそんな呪いがかかってんのやったら、ちゃんと言うといてよ。


そしたら俺やって、近づかんようにしたのに。


いや、ちゃんと言われてたのにまんまと海におびき出されたのは俺やった。



それでも


あんたは来んかったらよかったのに。


なんで

なんでよ


なんで来たんよ。
俺なんかほっとけばよかったのに。


噛みしめた唇から、また血が垂れる。









―――もう、俺があげられるもんは、これくらいしか。





俺からは触ることがなかったジャッキーの唇に、俺は恐る恐る血を流し込んだ。




.

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きりん虫(プロフ) - You∞さん» You∞さんコメントありがとうございます!D.D.最高でしたね!そしてあの金と白のお衣装、御髪、、、!最後までお付き合い頂きありがとうございました! (12月2日 6時) (レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
You∞(プロフ) - アーセナルの最後の一言にすべてを持っていかれました…ありがとうアーセナル、大好きだ。すっかりめっきり浮気お嬢さんな私ですが、ベスアのD.D.ポーズに爆笑できたので大満足です。最後になりましたが、とても素敵な作品をありがとうございました。 (12月1日 16時) (レス) id: ef0b5894b5 (このIDを非表示/違反報告)
きりん虫(プロフ) - ブルームーンさん» ブルームーンさん!お付き合いいただきこちらこそありがとうございました! (11月26日 6時) (レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - ナンデくん、最高で最強の運命の… アーセナルの最後の一言、ああ、大好き☆ありがとうございました♪ (11月25日 9時) (レス) id: a475b78d7e (このIDを非表示/違反報告)
きりん虫(プロフ) - You∞さん» You∞さんコメントありがとうございます!私もちょっと妄想したよ5人のD.Dw (11月25日 6時) (レス) id: 5053440cc5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きりん虫 | 作成日時:2020年11月12日 9時

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