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〇sideA
カレー屋は男なんだからライバルにはなりえないし気にしなくてもいいはずなのに、2人を見ているとなぜかとってもムズムズする。
そして私のそういう勘は、いつもよく当たるのだ。
テレビがいつもより早い梅雨入りを告げて、天気は連日雨。
その日はいつもと同じ一日だった。
「最近、雨が続きますね」
忠「おん」
「カレー屋、行かないんですか？」
テレビが梅雨入りを宣言したころから、若はカレー屋に行かなくなった。
また初めて会った頃の、捉えどころがなくて無表情の若に逆戻り。
忠「毎日Aに車で送り迎えされてたら行く暇もないし」
大倉組は今あまりいい状況ではない、らしい。
先週、私の所に2通のメールが届いた。
1通は実家からで、『大倉組の跡継ぎ争いでキナ臭い動きがあるから一度家に帰ってくるように』という祖父からの連絡。これには断りの返事を入れている。
もう1通は差出人不明。
ただ、青色の便せんに一言、『おうじさまをまもれ』とだけ。
私の王子様は一人だけだから、同時期に若関連のメールが2通、別々の場所から別々の思惑で届いたことになる。
私への要望は正反対。
普通だったらおじいちゃんの言うことは絶対だけれど、今回に限っては差出人不明のメッセージを信じることにして、私はより一層若の身辺にびったり張り付いて気を配っていた。
でも。
「行きたいなら、カレー屋まで送りますよ」
元気がない若は魅力半減。
「ええよ。ジャッキーに迷惑かけんのもアレやし」
若はいつからか、カレー屋のことをあだ名で呼ぶようになった。
「私、カレー作りましょうか？こう見えて料理うまいんですよ」
料理教室に通ってるから。いつか若に手料理を食べてもらおうと思って。
忠「ん、ありがとう。でも今はええわ」
バックミラー越しに、若が力なく笑ったのが見えた。
自分で言ったくせに、私は断られるのがわかっていた。
若はカレーが食べたいだけの為にカレー屋に通ってたんじゃないし、カレーを食べてないから元気がないんじゃない。
そしてどんなにおいしいカレーを作っても私のではダメなんだ。
若が本当に欲しいのは―――。
ほんまにようさん雨降るなあ、と後部座席からつぶやく声が聞こえた。
その日は、いつもと同じ一日だった。
私と若は車で出かけて、簡単な用事を済ませたらそのまま組に帰るはずだった。
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きりん虫(プロフ) - You∞さん» You∞さんコメントありがとうございます！D.D.最高でしたね！そしてあの金と白のお衣装、御髪、、、！最後までお付き合い頂きありがとうございました！ (2020年12月2日 6時) (
レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
You∞(プロフ) - アーセナルの最後の一言にすべてを持っていかれました…ありがとうアーセナル、大好きだ。すっかりめっきり浮気お嬢さんな私ですが、ベスアのD.D.ポーズに爆笑できたので大満足です。最後になりましたが、とても素敵な作品をありがとうございました。 (2020年12月1日 16時) (レス) id: ef0b5894b5 (このIDを非表示/違反報告)
きりん虫(プロフ) - ブルームーンさん» ブルームーンさん！お付き合いいただきこちらこそありがとうございました！ (2020年11月26日 6時) (レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - ナンデくん、最高で最強の運命の… アーセナルの最後の一言、ああ、大好き☆ありがとうございました♪ (2020年11月25日 9時) (レス) id: a475b78d7e (このIDを非表示/違反報告)
きりん虫(プロフ) - You∞さん» You∞さんコメントありがとうございます！私もちょっと妄想したよ5人のD.Dw (2020年11月25日 6時) (レス) id: 5053440cc5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりん虫
| 作成日時：2020年11月12日 9時
