日日是好日

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章「そいつが部屋に上げてーとか言うてきたらどうすんの？」


「えぇー、ないよ。無理だって言う」


章「トイレ我慢できへんから借して、とか」


「家まで我慢させるか、目の前のコンビニに誘導する」


章「ほう。そいつの家知っとんの？」


「うん、一回行ったことあるから、…あ」



酔って口の軽くなった彼女は、自分の失言に気づいたらしく、アタフタしだした。



「あれだよ、同期で集まった時に、何人かで宅飲みしただけで、泊まったりはしてないし」


章「へぇ」


「それに、その子、私に彼氏いるの知ってるし」


章「おお、彼氏いるのは話したのな。それはエラい」



へへ、と笑いながらくっついてこようとしたので、わざとちょっと避ける。



章「だめ。シャワー浴びてきて」




彼女はちょっと傷ついた顔をした。


かわいい、けど分からせとかな。

誰の匂いか知らんけど、他人の匂いさせて他の男と帰ってきてそのままでいられたら俺やって気ぃ悪い。



「しょうちゃん〜」


章「だ、め」


「いやや〜、章大にくっつきたい〜」



ちっ、酔っ払いめ。かわいいやないか。楽しく酔いやがって。



章「今日も仕事おつかれさま、とか言われて頭ポンポンとかされた？」


「そんなのされてないよぅ」


章「送ってもらって手とか繋いだんちゃうの？」



そう言うと彼女はちょっと黙った。



章「…繋いだんかいな」



「繋いでない〜。歩いてる時転びそうになったからちょっと支えてくれただけ」


章「はいもうだめ。シャワー浴びてきて」


「えぇ〜」



転びそうになるほど飲むな、無防備に支えられんな。

俺のやぞ。

俺に迎えに行かしてくれれば支えるのは俺だったやないか。





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