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思わず頭を下げてしまうと和也くんが今度はとなりにピッタリとくっついて、座ってくるから和也くんの腕が脇腹辺りに当たってしまい、その素肌の感覚に恥ずかしさはピークに達していた。
「っ……」
「しかし……Aちゃんはここでオレを誘ったりとかはしないわけね？こういうシチュエーションでも……そこが、やっぱり可愛いけどさ」
それは……ナイスバディな女性なら身体はアピールポイントなのかもしれないけど、私にしたらどちらかと言えば見られたくない部分なわけです。
でも、和也くんことは見たいけど……って言ったら引かれるかな？
「ただ単に自信がないだけです。和也くんはスタイルいいのがわかりますけど私なんて……」
背は高くないけれど隣に居てわかるのは和也くんは脚も長いし、とにかく細い。
それなのに見れば腕なんてけっこう逞しかったりするのだ。
「Aちゃんはホントにオレを褒めるのが上手だねぇ。なんならさ、その調子で自分も褒めてあげなよ」
「難しいですね」
「じゃあ代わりにオレが沢山褒めていくよ」
素敵な人には素敵と伝えられるけれど、自分には難しい。それなのに、こんなふうに甘くて柔らかい微笑みで和也くんに甘やかされたら私はどうなっちゃうのだろう。なんてドキドキしていたら
「ねぇAちゃん」
と、和也くんの声にとぷん……とお湯が音を立てた。
和也くんが私の身体を引き寄せたのだ。
トロリとしたお湯を纏った指が腰に触れてくれば、そこから痺れが回り、小さな声が口から自然に出た。
「ぁ……」
「あのさぁ……今夜は傍に行っても、いいかな」
触れたのはそこだけで、それ以上は踏み込んでこない和也くんがそう言って私をじっと見つめてくれば、澄んだ榛色の瞳がお湯を映して揺らめいている。
なんて真っ直ぐな瞳だろう。
(私はこの人に近づきたい……)
そう思ったら
「はい……」
と、私も素直に言葉が出た。
だから。答えと共に私から近付いて……頬にキスをした。
「お願い、近くに行かせて？」
「うん……」
手を繋いでそのまま……灯りを落とした部屋の中で二人だけの時間を紡ぐ。
甘い声が密やかな空間を充たすその熱くて、蕩けそうな濃密な時間は、幸せに溢れていて
もうその理由なんて考えずに、ただ求めるしかなくて……
キツく絡めた指先に涙なのかわからない雫が目から零れ落ちる。
(傍にいさせて)
それだけ、夜闇に願いながら。
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咲詩(さきうた)(プロフ) - はるちさん» はるちさん。コメント有難うございます！甘いだけのお話がやはり書けない咲詩、現れました←……ここから2曲がり？！ほどある予定です……楽しみと言っていただけて嬉しいです！！(T_T) (2019年10月23日 8時) (
レス) id: 2be9ef90a6 (このIDを非表示/違反報告)
はるち(プロフ) - 甘々だった展開が動いてきましたね…。どうなっていくのか楽しみです。 (2019年10月19日 5時) (レス) id: 041d0ce1ae (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - 橘花さん» 橘花ちゃんコメントレス遅くなってごめんね！(´∀｀*)ｳﾌﾌ、ねぇ彼が引っ掻き回してくれるかなー、どうなるか今分岐点なんだよー。いつもありがとう！ (2019年9月16日 21時) (レス) id: 2be9ef90a6 (このIDを非表示/違反報告)
橘花(プロフ) - 夏休みって時間があるようなないような。。バタバタしてたよ〜…やっと終わったね！そして潤くんが波を立てそうな予感ですね…。どこまでも咲ちゃんのお話読みたいです♪明日も彼らを見れる、穏やかな毎日に感謝だね…！彼らの、咲ちゃんの明日も明るくなりますように！ (2019年9月4日 17時) (レス) id: c96c7aeb8a (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - はるちさん» はるちさん。ありがとう御座います！ふふ、甘いですよぇ暑くて怠くてグダグダ仕事してる私の頭の中で……こんなことを二人はしております笑読み返して頂けているなんて、幸せです、ありがとう御座います！ (2019年8月21日 8時) (レス) id: 2be9ef90a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲詩(さきうた)
| 作成日時：2019年7月7日 21時
