7.淹れたてだったはずのコーヒー ページ7
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聞いてしまったことに後悔の2文字が浮かぶ。
でも心の中で不安の2文字がゆらゆら動く。
「…俺は」
大野さんの声が出かけた時だった。
タイミングが良いのか悪いのか…いや今はすごく良いタイミングだったかもしれない。
「おはようございまーす」
空気が読めなそうな声がして振り返るとやっぱり丸山くんだった。
いつも絶妙なタイミングで挨拶に来る。
誰も居ない朝をいい事に大野さんが私に好き勝手しようとした時にもその声がお預けさせる。
私的にはバレたら大変だって考えだったから心底止めてくれた丸山くんに感謝した。
大野さん的には舌打ちして丸山くんのお尻を蹴っていたから感謝の気持ちとは正反対だろう。
今日もまさかこんな場面で助けられるとは。
「あれ？Aさんなんで泣きそうに…？」
「へ。あ、いや…これはちょっと目にゴミがね！」
「ホンマですか？ちゃんと目洗わんと…」
「うん。後で洗うね」
心配そうな丸山くんに笑いかけた。
それを見て丸山くんは「よし」と言ってくるりと私から大野さんに体の向きを変えた。
丸山くんの方が背は大きい。
ちょっと見下げるような形で肩にガッと手を置いた。
大野さんは何事って顔もせずに無。
丸山くんは何故か目をうるうるさせてる。
さっきの笑顔はどこに行った。
「大ちゃん〜今日ちょっと付き合ってくれん〜？もう俺大ちゃん居ないと無理やぁ」
彼女みたいな言葉を吐く丸山くん。
ちょっと笑える。
大野さんと丸山くんはすごく仲が良い。
大野さんはThe･後輩な丸山くんに当たりは強いけど実は可愛がってる。
良い関係だなって思う。
私も女じゃなかったなら丸山くんポジションで居れたらいいのにって思うくらい。
そうしたらこんな思いしないで楽に一緒に居れるのに。
「大ちゃん昨日空いてへんって言うから今日空けてきたんですよ」
「昨日はどうしても無理だったんだよ」
「なんですかそれ！今日はどうなんですか？」
「マルが奢ってくれんならいいよ」
「えぇ〜貴方先輩でしょうが！」
アハハと笑って2人並んで給湯室を出ていく空気。
さっきの空気は無かったことになったような気がした。
それで良かったのかもしれない。
私も行こうとした時に振り返った大野さんが丸山くんに見えないような角で「ごめん」と耳打ちした。
それは何のごめん？
何に謝ってるの？
ねえ、と大野さんの背中に問いかける。
手に持つ淹れたコーヒーはすっかり冷めていた。
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かおりん(プロフ) - きりこさん» こちらこそお読みいただけてるなんて嬉しいですw(なんせほとんどコメントつかないので1人孤独な戦いをしてるものでw)はい、これからも遊びに来ます(*´∇`*) (2019年5月14日 23時) (
レス) id: 06acd18c63 (このIDを非表示/違反報告)
きりこ(プロフ) - かおりんさん» あわわわ！かおりん様からのコメント光栄です！！！実はひっそりと愛読してます！！（小声）そう言って頂けて本当に嬉しいです！！ぜひお願いします！！！ (2019年5月14日 22時) (レス) id: f37ad4f3b7 (このIDを非表示/違反報告)
かおりん(プロフ) - ドSさとぴがドストライクです！！また遊びに来まーす！！ (2019年5月14日 19時) (レス) id: 06acd18c63 (このIDを非表示/違反報告)
きりこ(プロフ) - ようちんさん» はじめまして！コメントありがとうございます！無事このお話も完結しました(*^^*)ブラック櫻井さんと小栗ちゃんの掛け合い書いてて楽しいんですよヽ(*´∀｀)ノありがとうございます！ようちんさん最後までお付き合い頂けるときりりん感激です\(//Д//)/ (2019年5月13日 22時) (レス) id: f37ad4f3b7 (このIDを非表示/違反報告)
ようちん(プロフ) - はじめまして！楽しく拝見しています！大野さんとうまくいって欲しいな！ブラックな櫻井さんとの絡みが絶妙ですね〜(*^^*)すごく面白いです！いい味だしてますよね〜続きが楽しみ！頑張ってくださいね。 (2019年5月13日 17時) (レス) id: 1b12d1d40f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりりん
| 作成日時：2018年10月21日 9時
