31.裏切り者は死をもって…〜後編〜 ページ33
夢主side
社長を担いで地下へと降りる中也に続き降りていくと鎖の付いた柱のある部屋に着いた。
「あー…太り過ぎてて上手く繋げねぇ。ちょっと此処持っといてくれ」
私と龍君が持ち上げた手を鎖で何とか繋げる。
すると丁度目を覚ました。
「今回は俺がするから手前らは後ろに居ろ」
「『はい』」
壁際まで移動したのを確認すると彼は悲鳴をあげる社長の胸ぐらを掴み、拷問を始めた。
一時間位経っただろうか。
死なない程度に痛めつけていた彼は手を離すと「もう良いか」と鎖を外し口を開けさせて敷石を噛ませ後頭部を思い切り蹴った。
とても嫌な音がした。
恐らく顎が砕けただろう。
すると体をひっくり返して何処から出したのか、拳銃で胸を三発撃った。
「…終わったぜ、因みに今の敷石を噛ませた所からがうちでの裏切り者へのやり方だ」
『其の前の拷問は?』
「あれは相手によって全然違うからなァ」
『そうですか』
納得したように頷くと彼は苦笑いで上を指差した。
「今日は此れで終わりだからしおを迎えに行ってやれ」
『お疲れ様でした』
私はそう言いしおちゃんの待つ姐さんの幹部室へと急いだ。
「なァ、芥川。彼奴あれだけの事を見ても全然怖がらねぇし、本当に何者なんだろうな」
「其れは僕も思いましたが、もしかしたら何か事情がある故なのかもしれません」
「ま、そうだな。…其れより今から梶井達と飲みに行くんだが手前もどうだ?」
「僕あまりお酒は飲まないので」
「そうだったな…来たくなったらいつでも来いよ!」
そんな話をしながら二人も死体は黒服に任せて階段を上がった。
『しおちゃん!』
「Aちゃんお帰り!」
私が部屋に入るとしおちゃんが駆け寄ってくる。
抱き締めて頭を撫でていると奥から姐さんが出てきた。
「お疲れ様じゃ。今日も疲れたろう?体をしっかりと休め答えを決めておくようにの」
『答え?』
首をかしげる私に笑顔で一言。
「私は明日が何方の組織所属になるかを決める日と聞いたが…」
私そんなこと聞いてない。
『えーっと、考えておきます』
笑顔で軽く会釈すると私はしおちゃんを連れて早歩きで帰った。
どうしよう。
本当に明日なんて初耳なんだけど…。
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らおらお(プロフ) - 好きです。読み続けたくなる。 (2019年4月3日 17時) (レス) id: ee472e7980 (このIDを非表示/違反報告)
四ッ谷(プロフ) - 一つ小説の話としては、最初のしおちゃんがいないシーンですが、さとちゃんならもっと焦ってて、太宰さんの言葉もすぐ切り上げてどっかいってしまう位の子だと思われますよ〜!(でもそしたら文ストとの関わりが無くなるのか?) (2018年10月30日 17時) (レス) id: fcad229650 (このIDを非表示/違反報告)
四ッ谷(プロフ) - そもそもさとちゃん自体がいない…?何方にせよ、ハピシュガが大好きな身としてはあまり好ましくない設定なので、今一度設定を見直して頂くか、類似設定の別物(異能の名前を変えて、しおちゃんは別の名前の女の子にするなど)していただけると幸いです。 (2018年10月30日 17時) (レス) id: fcad229650 (このIDを非表示/違反報告)
四ッ谷(プロフ) - あの、3話までしか読んでないのでその後の設定に関わる様なら申し訳無いんですけど、さとちゃんが夢主と成り代わってる時点でそれってもうハピシュガの設定を借りただけの別物ではないですか…?これだとキャラ崩壊以前の問題の様な気がします。 (2018年10月30日 17時) (レス) id: fcad229650 (このIDを非表示/違反報告)
ココ(プロフ) - 最近ハッピーシュガーライフのアニメを見てたのでコラボ作品を見つけてテンションが上がりました!とても面白くて好きです!これからどうなっていくのか楽しみです、更新頑張ってください!^^ (2018年9月12日 17時) (レス) id: 8afcf3da14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kiri | 作成日時:2018年9月7日 23時