54話 ページ17
俺が電話に気付いたのは9時半のことだった。
まだ寝起きで頭も回ってない状態で誰からの電話もわからずスマホをタップした。
ガチャ
「…もし、もし…」
??「今どこ」
聞こえたのは聞き飽きたほど聞いた声
「なんで、?」
一気に眠気が冷めた。
??「今から会いに行……い…!」
「今日は予定があるからm」
??「……!……………?!」
「…ご、ごめんなさい」
怖くなって自分の住所を伝えてしまった。
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ピンポーン
ガチャ
「…はい。、」
「早く入れて」
「ん、…」
今日はすとぷり無観客ライブの次の日。本来ならば会議のはずだった。
メンバーに会うはずだった。
どうして弟が目の前にいるの?
どうして?
なんで住所なんか教えたの?
まだ弟は高校生だよ?
たくさんの考えが頭をめぐりまた過去のことを思い出し
苦しくなって。
辛くなって。
「…いま、お茶出すね」
弱いお兄ちゃんでごめんね。
海斗みたいな強いお兄ちゃんならこんなことにはならなかったのかな。
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俺の弟の蒼汰。
蒼「はやくだせよ。」
兄である俺にこの態度。
まあ今はこの話はしなくてもいいかな、。
「うん、ごめんね。」
と小声でお茶をトンと机に置く。
蒼「これ烏龍茶じゃねーかよ!」
と俺の大好きな烏龍茶を俺にかけてきた
「…ご、めん。何茶が良かったですか、?」
蒼汰は麦茶がいい。と言った。
麦茶なんて家にない。
タオルで体を拭いて頭はびしょ濡れのまま近くの自販機に行った。
チャリンチャリン
ガコン
「…………」
そっと手に取った麦茶は冷たかった。
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「…なんでここに来たの?」
時々怖くなりながら目線を下に下げて弟に聞いた
蒼「チッ…高校で喧嘩したんだよ。親に追い出されたんだよッ…」
と悔しそうに嘆いていた。
「…そっ、か。」
兄貴の家に行けばよかったのに。
「……今日は…帰ろう。お母さんには連絡するから…ね、」
とスマホを開くと大量の通知があった。
《母 蒼汰を返せ》
《母 お前のせいだ》
《母 早く連絡しろ》
ああ。また僕のせい。
どうして僕のせいなの?
と電話ボタンをタップする
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はなび - この小説すごいですね!今まで読んできた中で一番好きです! (2022年4月2日 22時) (レス) @page48 id: 3f8b49be56 (このIDを非表示/違反報告)
わんだふる - このお話ハマっちゃいました!とっても面白いです!更新がんばって〜! (2021年10月17日 8時) (レス) @page47 id: 48ef6fa197 (このIDを非表示/違反報告)
もか(プロフ) - kyahhogirlさん» ありがとうございます !(;_;) 励みになります …! 頑張ります!! (2021年5月27日 1時) (レス) id: 851d3b888d (このIDを非表示/違反報告)
kyahhogirl(プロフ) - お帰りなさい!久しぶりの更新お疲れ様です!次の話を楽しみに待っています!! (2021年5月26日 21時) (レス) id: 66a80f82c5 (このIDを非表示/違反報告)
ミイ - とっても面白いです!!更新待ってます。 (2021年1月4日 21時) (レス) id: 14151468fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:萌歌【そのへんの雑草】 x他2人 | 作成日時:2020年7月16日 1時