10話 ページ21
喫茶店をきっかけに抜け落ちている記憶を思い出そうと、記憶を辿ってみたけど、結局、靄がかかったように思い出すことは出来ないでいる
ただ1つだけ変わったことがあった
「ツナぁ」
棘先輩が私との距離感が完璧にバグってしまった
途中で会ってしまったばっかりに抱きしめようと追いかけてくる
足の早い棘先輩に結局負けてしまい腕の中に入って、ぎゅうぎゅう抱きしめられる
「先輩、近いからっ!」
どんなに制しても、「たかなぁ」と微笑んで棘先輩が満足するか他の人たちが止めるまで絶対に止めてくれない
「ね、聞いて……」と顔を上げると頬に暖かい感触、今まで以上に近い先輩の顔にみるみる間に頬が熱くなり、「先輩のばかっ」と思い切り押して走り出していた
無我夢中で走って行った先の扉を勢い良く開ければ、「うっわ!」と飛びはねた悠仁くんが目に入った
「びびったぁ、どーったの?」
悠仁くんは付けていたDVDを一時停止しこちらを見つめていた
「ね、悠仁くん!」とずかずか近寄ると目の前にぴょーんとぬいぐるみが飛んで来たかとおもうと私の肩にかぶりと噛みついた
「いったぁぁ!!!!」
どうやら気持ちが落ち着いてなかったせいで呪力が一定ではなく漏れていたようだ
絶対、がっつり歯形ついた
めちゃくちゃ痛い
「今は無理だって!!無理!」
あーーーと叫んだところで、呪力が一定に保たれる訳がなく、無意識のうちにでも出来ているのが当たり前にならなければならない
かと言って、このドキドキが治まらないことにはどうにもならない
「ま、とりあえず話は聞くから落ち着けよ」
そっと差し出されたオレンジジュースをごくごくと飲み干した
「落ちついた?」と悠仁くんが座ることを進めてきたのに合わせてソファーに座ると幾分か落ち着いた気がして今までのことを話し始めた
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2021.06.08
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作者名:ゆきはな | 作成日時:2021年4月27日 22時