87 追憶/ 弁解 ページ37
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寒い、寒い。
体が痛い。
冷たい風が肌をヒリヒリと刺激した。
「─、───」
__ そう、あの眼はあの日の夜を思い出させて……
「…ぅ〜、っう、……っは、」
また、悪夢だ。
例の言葉をかけられてからどれくらい経ったのだろう。
少なくとも2週間は経ってないはずだ。
ひとつ分かっていることは、この数日でAはかなり衰弱したということ。
夜は眠れず、まともな休息をとれないから。
「ひっ…く、う…ぅう〜〜」
毎日毎日仕事を休んでは部屋に引きこもり、枕元を濡らす日々。
精神状態が良くないのは明白だった。
それでもそんなAを放っておくわけにはいかないのが、事務所だ。
「…Aちゃん、ほらご飯食べなきゃ。作ったから、お願いだから食べて…お願い、もう見てられないよ……」
そう声をかけたのは、お手伝いさんの林さん。
Aがこの家で一人暮らしをすることになってから週2で来てくれる40代の女性だ。
雇われ当初から、Aにはあまり関わらないようにと伝えられていた。あくまで家事をこなしてもらうだけだからと。しかし、もう少しで雇われてから半年近くなるからか、彼女にもAに対して情が沸いていた。
「嫌だ…入らないでよ！」
「そんなこと言ったって、もうすぐで2週間だよ！あんたずっと引きこもって…！」
「知らない知らない知らない！やめて！」
腕を引っ張ってベッドから引きずり下ろそうとする林さんに、弱々しい力で反抗するA。
「右京」
「っ………マネージャー、さん」
「はぁ…すみませんね、林さん。お手数おかけして」
「…いいえ」
「右京、お前いつまで仕事休む気だ。お前のためにどんだけ仕事漁ってんのか分かってんのか?」
「…っ、ごめんなさ」
「謝罪はいらねえ。ったく、これだからガキは嫌なんだよ。
…お前、アイドルになりたくてウチの事務所入ったんだろうが。自分の発言と行動に責任を持て」
「はい…」
眼鏡にスーツ、怖い顔をして入ってきたのはマネージャーさんだった。
さすがのAもこのマネージャーさんには反抗できない。
理由は簡単。怒ると怖いから。
マネージャーとしては優秀らしく、外面のおかげでAは仕事に困っていない。
「明日、学院行けよ。テスターなんて言ってる手前単位落とすなんて有り得ねえから」
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かげやま(プロフ) - mmkさん» コメントありがとうございます☺️ かっこよくてカリスマがある俺零を書けてるか不安だったのでそう言ってもらえて嬉しいです〜😿！mmk様もお体にお気をつけてお過ごしください！更新頑張ります✊ (2022年8月15日 11時) (
レス) id: d06e41bbdd (このIDを非表示/違反報告)
mmk(プロフ) - すごく面白いです…！！俺零様がとても好きです…！！これからも体調崩さない程度に頑張ってください！更新楽しみにしてます! (2022年8月15日 11時) (レス) @page43 id: 27732d5374 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年7月13日 14時
