72 専用衣装/ 現在から記憶へ ページ22
.
.
.
「夏目！私と友達になって」
「なつめなつめなつめ！私今日なんかダメみたい！」
「…どうしたの? 悲しい?」
「…なんで、わたしは、ただずっと…見てるだけなの…」
はっ、と頭を上げる。
( まタ…寝てたのカ )
よくないな。もう何回目だろうか、この夢は。
夢…じゃない。記憶だ。
忘れたくない記憶を振り返っているだけの、映像だ。
Aの心からの笑顔を見なくなったのは2年前の今頃だったっけ。
ちょうど“五奇人”の討伐が始まって…、
寝ぼけた頭で考えていると、Aの指がわずかに動いて驚いた。
「…っA? 意識ガ…」
倒れてからもうすぐで2週間が経つ。
そろそろ目が覚めてもおかしくないと医者も言っていた。
きっと、今目が覚めたんだ。きっと…！
なんて、奇跡は起きることなく。
( …ダメ)
Aの左目から一滴の涙が落ちて、夏目は確信した。
彼女も自分と同じように記憶を見ている、と。
「悲しいノ、A…」
ずっと悪夢に囚われているんだ。
早くそこから助け出したいのに。助け出したくて仕方ないのに、分からないよ。こうやって手を握ってることしかできないなんて。
何人も来た。零にいさん、渉にいさん、宗にいさん、奏汰にいさん、バルくん、ミカくん、プロデューサー。他にもたくさん。Aを心配して来てくれたのに。
誰一人、この状態をどうすることもできなくて。
「…今、どこにいるノ」
何を見てるノ?
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 374人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かげやま(プロフ) - mmkさん» コメントありがとうございます☺️ かっこよくてカリスマがある俺零を書けてるか不安だったのでそう言ってもらえて嬉しいです〜😿！mmk様もお体にお気をつけてお過ごしください！更新頑張ります✊ (2022年8月15日 11時) (
レス) id: d06e41bbdd (このIDを非表示/違反報告)
mmk(プロフ) - すごく面白いです…！！俺零様がとても好きです…！！これからも体調崩さない程度に頑張ってください！更新楽しみにしてます! (2022年8月15日 11時) (レス) @page43 id: 27732d5374 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かげやま
| 作成日時：2022年7月13日 14時
