242 専用衣装/ 再会と感謝 ページ42
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それから渉くんが氷鷹くんの話をしてきたり、奏汰くんが鉄虎の話をしてきたり。あの頃は話さないであろう内容をあの頃みたく話すのはなんだか不思議で、それが心地よかった。
この時間が続けばいいのに、と思ってしまう。
そう思うことが終わりの合図なのに。
思わなければ終わることに気づくはずはなかった。
「A? …また泣きそうな顔してル」
「…」
「どうしたノ」
楽しい話をしていたはずでしょ、とでも言いたげな夏目の表情。
( 楽しい、楽しいよ。それが怖いくらいに )
「こんなに楽しくて、いいのかなって…思っちゃ…た」
「楽しむ事に権利なんてありませんし、Aが楽しんじゃいけない決まりもありませんよ」
「うん…。ごめんね、分かってる。…いつか、番組でさ、私の友達紹介で5人を呼べたらいいな！それであの頃の私たちを知ってもらうの。覚えてもらうの」
「…」
「だから…みんなも、っ私と昔のことを…なかったことにしないでね…っ
ずっと怖かったの。みんなは大切な仲間ができて、私だけは1人なのが…怖くて、ムカついて…だからみんなに冷たくしちゃった。…ごめんね、ごめんなさい……みんなはずっと優しかったのに…」
お見舞いに来てくれた夏目があの時言っていたのは正しくて、それを認めたくなかったけれど、今変わってない優しい5人といたら、認めざるを得ないだろう。
みんなはずっとどんな形でもそばに寄り添おうとしていた。
「…Aは本当に面倒で素直じゃなくて我儘デ、ボク達を見ようとしないし勝手に泣きそうになるシ、だけどそんなキミを嫌いになることだけは絶対になかっタ」
「はい。Aは何も言わなかった私達に怒りはしたけれど、それでも守ろうとしてくれました。…私達はそれに、救われていたんですよ」
「…うん」
「改めて言います。ありがとう、A。私達と友人になってくれて」
渉くんの表情は穏やかで、いつも言葉で誤魔化すくせにこういう時は真っ直ぐ伝えてくるからズルい。
Aはぼやける視界に耐えきれず、顔を両手で覆い隠した。
「あ〜、わたるがうきょ〜をなかしました。よしよし」
「私も罪な男ですね…」
「フン…恥ずかしい事を」
「とか言う宗にいさんも少し泣きそうだヨ」
「斎宮くんもAと同じくらい素直じゃないからのう、これは斎宮くんルートかや」
アイドルになってよかった。
__ この5人に出会えてよかったって、心の底から思うよ。
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かげやま(プロフ) - 名無し62063号さん» コメントありがとうございますෆ ̖́- 長かったですよね、うれしいです（ ; ; ）！めちゃ重すぎてドン引かれないかドキドキしてたのでそう言ってもらえて安心しました…笑 更新頑張ります🥺💞 (2023年1月9日 22時) (
レス) id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
名無し62063号(プロフ) - 一気にここまで読んでしまいました、、。主人公ちゃんの設定がめちゃ重いのがとても好きです！！更新楽しみにしています。 (2023年1月8日 1時) (レス) id: 45bc00c6c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年12月2日 0時
