231 見つけてくれた人へ ページ31
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この手紙を読んでいる方へ、お願いがあります。
きっとこの手紙が読まれているということは私はこの世にいないでしょう。…そう望んだのは紛れもない私です。
私は、罪深い人間であることをここに残します。
私が夫と出会ったのは17歳の頃。
バイト先の先輩でした。名前は右京理人。歳は2つ上。
かっこよくて優しくて、私がその人を好きになるのには十分でした。
だけど理人くんは人気者。大学が一緒だという先輩に話を聞いてもモテモテで大変らしいと言われ、叶わぬ恋をしてしまったと思いました。
そんな諦めを抱いていた私に、理人くんが告白をしてきた時は嬉しくて嬉しくて仕方ありませんでした。
「好きなんだ、付き合ってくれない?」と言葉にしてみれば慣れたような感じでしたが、耳まで真っ赤で、ああなんて愛らしい人なんだろうと、あの姿は一生忘れることがありません。
付き合って3年。理人くんが大学卒業後、私が専門学校卒業後に結婚をしてほしいとプロポーズをしてくれました。
告白してきた時を思い出させる照れた様子は、３年経っても変わらない姿だなと嬉しくなりました。そして私は、理人くんと結婚したのです。
結婚しても尚、変わらず優しくて休みの日にはいつも1人で寂しくさせてしまっているから、とデートに誘ってくれ「本当にこの人と出会えて良かった」と毎日思っていました。
そんな理人くんのために頑張ろうと秘密で始めたレジのアルバイト。これが、人生を、理人くんを狂わせる原因になったのです。
理人くんも私も他の人に気持ちを逸らしたことはありませんでした。
だけど、あの優しい彼だから逸らされることはあったでしょう。
…バイトを始めて少し経った頃、目にかけてくれる男性がいました。私が業務の邪魔になりそうだと結婚指輪を外していたため、結婚していることを知らなかったこともあるでしょう、少し恋愛的な視線が向けられることがありました。
鈍感な性格ではないのですぐに気づいて距離を置かないとと思っていたのです。今思えばこの時点でバイトを辞めるべきだった。そうすれば理人くんが傷つくことはなかった。
ある日、「これ何?」とテーブルの上に出された写真には、私とその男性が抱き合っている姿が写っていました。
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かげやま(プロフ) - 名無し62063号さん» コメントありがとうございますෆ ̖́- 長かったですよね、うれしいです（ ; ; ）！めちゃ重すぎてドン引かれないかドキドキしてたのでそう言ってもらえて安心しました…笑 更新頑張ります🥺💞 (2023年1月9日 22時) (
レス) id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
名無し62063号(プロフ) - 一気にここまで読んでしまいました、、。主人公ちゃんの設定がめちゃ重いのがとても好きです！！更新楽しみにしています。 (2023年1月8日 1時) (レス) id: 45bc00c6c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年12月2日 0時
