214 専用衣装/ 付き合う? ページ14
.
2人の後ろを渋々歩いて、ようやくついた“Rhythm Link”の楽屋。
入れば重苦しい空気が部屋中に漂った。
この反応からするにヨイチさんとのアレを見られたのは間違いないし、じゃないと零先輩が怒っている理由が見つからない。
「…まだやっておるのか?」
「…」
「A。理由はどうであれ、週刊誌に撮られても尚スタッフに手を出すなんてしてはいけない。…好きでもない男と、そういうことをするなんて」
「…」
「Aちゃん…」
恥ずかしいだとかそんなものは感じないけど、自分は好きな人と結ばれているからそんなこと言えるんだという腹立ちは感じる。
( めんどくさい、めんどくさいめんどくさい。この人に説教される筋合いなんてないし、そもそもこの人が私のこと好きになってくれないのが── )
「…じゃあ、朔間さんや羽風さんに頼めばいいわけ?
『事務所辞めたいから熱愛報道出したい、手伝って』って頼めば、2人はやってくれるの? できるわけないよね。だって2人はアイドルだもん」
「おぬしだってアイドルじゃよ」
「っだから！そのアイドルを辞めたいって言ってんじゃん！
好きにアイドルできてる朔間さんに何も言われたくないッ」
「…」
「もうほんと最悪…。スタッフさんには噂回ってるし、2人と仕事しなきゃいないし。蓮巳さんにもっと釘刺しとくんだった。久しぶりの仕事でうっかりしてた…」
倒れる前までだったら絶対に共演NGなので“UNDEAD”のメンバーと一緒にはしないでください、って言えていたのに。
きっと辞めることに執着しすぎて頭から抜けていたんだ。
早くスタッフさんと付き合って、熱愛報道出てその流れで辞める。それがいい。1番早く、簡単にできる方法。
「…そんなに熱愛報道を出したいなら、我輩が適任に違いない。薫くんもそう思うじゃろ?」
「は?」
「!? え、いや、思わな……、くもないけど…！いやそれはちょっと、零くん」
「何言ってんの」
「我輩達は過去にも噂が出ておったし、不思議な事ではないと思うんじゃが」
「何、言ってんの…??」
ついに頭がおかしくなってしまったのだろうか。
どうなってもその結論にはたどり着かない。
たどり着かないから、Aはこうなっているのに…?
「あんな男に腰を抱かれるくらいなら我輩と付き合う方がAも嬉しいし、うん。そうしようぞ♪」
Aはただ頭の中にはてなを浮かばすことしか出来なかった。
.
215 専用衣装/ クイズ番組→←213 専用衣装/ 付き合う?
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 687人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かげやま(プロフ) - 名無し62063号さん» コメントありがとうございますෆ ̖́- 長かったですよね、うれしいです（ ; ; ）！めちゃ重すぎてドン引かれないかドキドキしてたのでそう言ってもらえて安心しました…笑 更新頑張ります🥺💞 (2023年1月9日 22時) (
レス) id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
名無し62063号(プロフ) - 一気にここまで読んでしまいました、、。主人公ちゃんの設定がめちゃ重いのがとても好きです！！更新楽しみにしています。 (2023年1月8日 1時) (レス) id: 45bc00c6c6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かげやま
| 作成日時：2022年12月2日 0時
