62. 自宅訪問 ページ12
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___ 「…私は、あの男と違って射撃は得意じゃないんだ。」___
あの日、彼女は銃を撃つ時にそう言っていた。
男、射撃が上手いと言えば俺の知っている限りひとりしかいなくて、情報を聞くのに最適な人物だった。
そうと決まればと、俺は自分の家を訪れたのだ。
( 黒の組織で関わっているはずだ )
「おや、坊や。いきなり訪問なんて、何かあったのかい?」
「こんにちは、沖矢さん。いきなり来てごめん。ちょっと話したいことがあるんだ」
「なるほど。さあ、どうぞ」
本来ならメールしてから約束するんだけど緊急というか、今すぐ聞きたかったから。
廊下を歩く道中、軽く世間話をするあたり赤井さんは今忙しくないのだろう。いきなり来て申し訳ないと思っていたが逆によかったらしい。
「それで、話とは?」
テーブルにアイスコーヒーを置いて聞いてきた赤井さんにお礼を言って早速本題に入った。
「組織の…ラスティって知ってる?」
「…、ああ。…何故彼女を知っている?」
「3ヶ月くらい前に僕らの前に現れたんだ。
でもラスティとしてじゃなくて、」
「柊Aとしてか?」
「…うん」
ラスティの名前を出した途端、赤井さんの表情は堅くなり、どこか思い詰めた様子に見える。
名前まで知ってるなんて相当仲が良かったのか?
まあ柊刑事のことだしフレンドリーに接してそうだけど。
「彼女がどうかしたのか」
「…実はあの人、二重スパイなんだ。
警察から組織へじゃなくて組織から警察への」
「ああ。そのことは俺も調べ済みだ。
___ 今はFBIの重要参考人として扱われている」
「えっ!?」
( FBI!? )
「もともと怪しいと思っていたんだ。
バーボンの後に入ってきたのにも関わらずジンやベルモットからの警戒が薄い。
彼女の性格ではフォローできないくらいにな」
まてまてまて、ていうことはもう彼女は逮捕されてもおかしくない。どうして今まで…
「しかしこれは俺の推理に過ぎない。賢いのか今までボロを出したことはない上、問い詰めるような証拠を持っている訳でもない」
「じゃあ何で…」
「…彼女の嘘が作りすぎていたからだ」
嘘…?
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かげやま(プロフ) - ののいろ系女子さん» コメントありがとうございます。貴重な年越しなのにこの作品を選んでいただいてとても嬉しいです(；；)こちらこそありがとうございます！ (2020年1月16日 10時) (
レス) id: 1cd1d05918 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子(プロフ) - とても面白いです！年またいで読んだんですが、もう大好きの域に到達してます。ありがとうございます！ (2020年1月1日 7時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - さちさん» コメントありがとうございます(^^) 期待に添えるよう頑張りたいと思います！ (2019年12月11日 8時) (レス) id: 1cd1d05918 (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろいです。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2019年11月28日 19時) (レス) id: ab48ac4e7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2019年7月8日 21時
