51. ダメなものはダメ ページ1
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工藤くんとあの人が話し合いに行った後、子供たちはすぐに退屈という名の苦痛に襲われた。
2個年が離れている新山くんは性格上わりと落ち着いてるように見える。しかし顔は歪んだままだった。
何があったか分からないけど、相当彼女のことが嫌いなのね。
…組織に入っていることはなかったことにすれば、普通以上に優しい人なのだけれど。本当に何があったのかしら。
「なあ、あの2人話してるし、暇だからどっか行こーぜ」
「僕も思ってました！」
両手を頭につけて言った小嶋くんに賛同をした円谷くん。吉田さんも何か言いたげだったが、きっと同じく賛同だろう。
私は3人にわかりやすくため息をついた。
「何言ってるの。新山くんはあまり外をうろうろできない状態だって、あの刑事さんも言っていたじゃない。だからといってここに置いてくわけにいかないんだから」
「あ…僕は別に…」
「ダメよ」
「え、あ うん…」
私の反論に、「けどよー」と言い返してくるのを無視する。
「僕たち少年探偵団が一緒なら大丈夫ですよ！」
「ダメ」
「何度も事件解決してきたんだよ！哀ちゃん！」
「ダメ。そしてそれはほとんど江戸川くんの力であって」
「ていうか、奏太を何から守ればいいんだ?」
「それは、」
分からないけど…。
言い切らない私に3人は強気になったのか、どんどん押してくるようになった。
「分からないならいいじゃんか！」
「分からないからこそ…」
「奏太くん！サッカーは好きですか?」
「普通かな」
「今から公園に行ってサッカーしに行こ！」
「ちょっと！」
新山くんの腕を引っ張って行くあの3人をひとりでとめられない。
…仕方ない。私が周りを見張りながら行く他ないわね。
……本当に、何から守ればいいんだか。
イラつく気持ちを抑えてため息を飲み込んだ。
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かげやま(プロフ) - ののいろ系女子さん» コメントありがとうございます。貴重な年越しなのにこの作品を選んでいただいてとても嬉しいです(；；)こちらこそありがとうございます！ (2020年1月16日 10時) (
レス) id: 1cd1d05918 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子(プロフ) - とても面白いです！年またいで読んだんですが、もう大好きの域に到達してます。ありがとうございます！ (2020年1月1日 7時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - さちさん» コメントありがとうございます(^^) 期待に添えるよう頑張りたいと思います！ (2019年12月11日 8時) (レス) id: 1cd1d05918 (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろいです。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2019年11月28日 19時) (レス) id: ab48ac4e7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2019年7月8日 21時
