137 イベント/ 七夕・約束のお返し ページ37
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「…」
目を開けると微笑んでいる零先輩が、トントンと自分の胸元を指した。
不思議に思いつつも、Aは自分の胸元を見た。
そこにはキラキラと光るネックレスが。
「な、…ネックレス、なんで…」
「誕生日プレゼント」
「…」
「明日の約束、守れなくてすまんのう」
「ぉ、覚えてたの…零先輩…私、覚えてないって思っ…」
「…」
「う〜っ…！ごめんね、零先輩…明日の約束守れなくてごめんね…！
でも、でも私…ずっと忘れなかったよっ…あの日のことがあっても、私はずっと覚えてたから…っ」
「うん。…俺も、覚えてたよ」
「っ…〜」
ボロボロ泣きながら、Aはネックレスを握った。
零先輩からそう言ってもらえるならよかった。
明日の誕生日はきっと素敵な日になるから。
零先輩はまた頭を撫でた。
( ……これ言っていいかな、でもそしたら零先輩困る? )
「零先輩、」
「ん?」
「手繋いで」
「…」
「…去年、誕生日だからいいよって言ったから」
「ああ…。そういえば言ったのう」
ス、と差し出せば、零先輩はゆっくりと繋いでくれた。
「…ママもね、こうやって繋いでって言ったら繋いでくれたの」
「親御さんにはもうずっと会ってないのかや」
「うん…。でも会えるよ、会うためにアイドルになったから」
「…アイドルになったのは、親御さんを探すためなんじゃな」
「そうだよ。だから私は誰もが知ってるアイドルにならないといけないの」
「…」
「このネックレス、明日のライブでも着けるね。大事にするね、ずっと…」
去年もらった変な人形も、買ってもらったバーガー屋さんのおもちゃも。宗くんとみかからのハンカチも奏汰くんにもらったマスコットも。全部飾ってとっておいてるんだ。
思い出だけじゃない、形に残る大事な物。
「…それと同じくらい、自分を大切にしておくれ」
「え?」
「我輩はAが元気で笑顔でいてくれることをずっと願っておる」
( …分からない )
この、胸が暖かくてギュッてなるのは、どうしてなの?
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かげやま(プロフ) - LIさん» コメントありがとうございます！ただただ私が書きたいことを書いているので、そう言ってくださる方がいることに喜びを隠しきれないです(;_;)お待たせしてしまうこともあるかもしれませんがこれからも楽しんでもらえるように頑張ります！本当にありがとうございます。 (2022年9月26日 6時) (
レス) @page44 id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
LI(プロフ) - 今日の更新ありがとうございます！本当にこの物語大好きです。毎回泣きそうになりながら読んでいます！このお話の内容が本当に大好きです。これからも作者様のペースで更新頑張ってください。素晴らしい作品をありがとうございます。 (2022年9月25日 20時) (レス) @page42 id: 8345af9beb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年8月21日 1時
