112 第1部/ 緊張 ページ12
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「今日は一日中いるの?」
「ううん。お昼になったら帰るよ、仕事だし」
「そっか〜…あ、じゃあ転校生と話せるのは今しかないってことだ！おーい、転校生ー」
「えっ」
( そ、それはさすがに…明星くんもう少し気遣って！)
どうしようと焦っていると、指をさす明星くんの目線に沿って右京Aちゃんがあんずを見る。
黄色い瞳とかち合った。
少し離れていてもわかる大きな瞳に呑まれそうだ。
「…転校生ちゃん? もしあれなら僕が代わりに行くけど…?」
「ぁ、えっと…じ、自分で行くよ……」
「が、頑張ってね…！」
生徒の群れもあんずを通すために、というよりあの右京Aに呼ばれた、通せ通せと命令されたかのようにサァ…と開いた。
ゆっくりAちゃんの前まで出る。
「…」
「…お、おはよう……」
「…おはよう」
「この子はあんず！…で、右京A！この前はちょっと揉めちゃったけど、仲良くしよ? ね！」
「何でスバルが間に入ってるわけ」
「えっ、そ、それは〜…」
( 本当に、可愛い子だなあ… )
むす、とした顔でもそれも愛嬌に見えてしまう。
何も考えないでいたら思わずかわいいと言ってしまいそうだ。
Aちゃんがまたあんずを見たので、背筋が伸びた。
「あんずも大変だね、あんな人に付き合わされて」
「…あんな人?」
「零先輩。革命だのなんだの、面倒じゃない?」
「えぇ、そんな風には…ただ私なんかに何が出来るのかな、って…」
「…あ、そ」
「自分にやれる事は全部やろうと思ってるよ」
「…！」
途端、Aちゃんが泣きそうな顔をした。
まるで初めて会った時みたいに。
あんずは驚いて何て声をかけたらいいか分からなかった。
下唇を噛んでる。何か間違った事を言ったのかな。でも仲良くもないから踏み込んでもいいかも分からない。
同じ女の子なのに。
( このまま、仲良くなれないの…? )
するとチャイムが鳴り、朝のHRの始まりを告げた。
佐賀美先生も入ってきてしまったためあんずは席につかざるを得なくなってしまった。
「うっきょん、今年も前後で嬉しいね〜」
「…」
本当に、どうしたらいいのか。
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かげやま(プロフ) - LIさん» コメントありがとうございます！ただただ私が書きたいことを書いているので、そう言ってくださる方がいることに喜びを隠しきれないです(;_;)お待たせしてしまうこともあるかもしれませんがこれからも楽しんでもらえるように頑張ります！本当にありがとうございます。 (2022年9月26日 6時) (
レス) @page44 id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
LI(プロフ) - 今日の更新ありがとうございます！本当にこの物語大好きです。毎回泣きそうになりながら読んでいます！このお話の内容が本当に大好きです。これからも作者様のペースで更新頑張ってください。素晴らしい作品をありがとうございます。 (2022年9月25日 20時) (レス) @page42 id: 8345af9beb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年8月21日 1時
