111 第1部/ 緊張 ページ11
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慣れないながらも夢ノ咲学院で過ごして1週間と数日が過ぎた。
毎日驚きの連続で大変だけど、何とかやれている。
「転校生〜☆ おはよう！」
「あ、明星くん、おはよう。今日も元気だね」
「転校生は少し元気ないな〜?」
「そんなことないよ、ちょっと眠いだけ」
廊下でバッタリ会った明星くんとそんな風にお喋りしながら教室へと向かう。最近は朔間先輩の指示通り明星くんとずっと一緒にいるが、話に尽きることなく楽しませてくれていた。
( 私はただ答えてるだけだけど……)
明星くんがドアを開けると、いつもは騒がしい教室がコソコソと小さな声でざわめいていた。みんなの視線は一点に集まっている。
「ん?」
「どうしたんだろうね」
「あ、もしかしてホッケ〜が人の財布からお金を盗んでるな? ダメだぞホッケ〜！そんなことしたら！」
「アホか。そんなことはしない」
「氷鷹くん」
横から現れたのは氷鷹くん。
何やら眉を寄せて、怒っているみたいだ。
「…右京Aが来ているんだ」
「え…」
「えっほんと!? うっきょん? うっきょーん！」
あの日から一度も来なかったあの子が?
彼女と仲が良い明星くんは人の群れを掻き分けて行ってしまった。
あんずはあの一件もあるため自分から話しかける勇気はなかった。
「おはよ！」
「…おはよう、スバル」
「わ〜今日も体調悪そう…」
「うるさいな。こういう顔なの、嫌なら見ないでよ」
「? うっきょんはもっと可愛いよ。俺は初めて会った時くらいのうっきょんが好きだな」
「…今の私が嫌いなら話しかけないで」
「ごめんごめん！そういうことじゃなくて〜、えっと〜」
周りが静かなせいでふたりの会話が筒抜けだ。
明星くんのあまりのお粗末具合に氷鷹くんが「何が言いたいんだアイツは…」と呆れていた。
そういえば遊木くんがいないような。
「遊木くんは?」
「ああ、遊木ならトイレに行っている。もうすぐ戻ってくるはずだが」
と、彼の言うとおり遊木くんが教室に入ってきた。
「あ、転校生ちゃんおはよう〜」
「おはよう」
「あはは、今日も低燃費だね〜。Aちゃんも元気ないみたいだし」
「遊木くんもお友達なの?」
「ああうん、部活がね。一緒だったんだ」
意外と友達が多いんだな。本当に女の子1人だったのに、そこまで考えてあんずは明星くんの性格を思い出した。普通に、仲良くなれる子とは仲良くなれるのだ。
( 私が例外なだけかな )
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かげやま(プロフ) - LIさん» コメントありがとうございます！ただただ私が書きたいことを書いているので、そう言ってくださる方がいることに喜びを隠しきれないです(;_;)お待たせしてしまうこともあるかもしれませんがこれからも楽しんでもらえるように頑張ります！本当にありがとうございます。 (2022年9月26日 6時) (
レス) @page44 id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
LI(プロフ) - 今日の更新ありがとうございます！本当にこの物語大好きです。毎回泣きそうになりながら読んでいます！このお話の内容が本当に大好きです。これからも作者様のペースで更新頑張ってください。素晴らしい作品をありがとうございます。 (2022年9月25日 20時) (レス) @page42 id: 8345af9beb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年8月21日 1時
