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相葉side
Ｏ「...貧血、だな。」
大ちゃんはきっぱりとそう言った。
診療所を休診にし、学校から翔ちゃんを引き取り、多少診てから今に至る。
Ｍ「そうとう酷いし...ずっと隠してたのはこれか。」
...まさかの潤も翔ちゃんの異常に気がついていた。
Ｍ「これ、熱もでてきてるし、慢性ストレス状態だよな。」
Ｏ「うん...どんだけ我慢してんだよほんと。ま、翔くんのことだから、疲労とストレスだろうなあ。」
二人からは、呆れた溜め息がもれた。
Ｏ「...で、なんでそんなにストレス溜めてたの。」
彼はとっくに目覚めていた。
診療室のベッドの上にちょこんと座っている翔ちゃんは、ばつが悪そうにうつむいている。
Ｏ「ほれ、白状せい。」
ツンツンと翔ちゃんのほっぺをつつく大ちゃんに、「それが翔ちゃんの機嫌を悪くさせているのでは」と言いたくなる。
Ｓ「...もうすぐテストあるから、ちょっと疲れただけ。」
Ｏ「嘘だー、それなら翔くん、さっさと体調治して万全の状態でテスト受けたがるじゃん。」
あっさりと大ちゃんに切り捨てられ、翔ちゃんの下を向く角度と、もともと急な肩がどんどん下がっていく。
Ｓ「...なんでもいいでしょ、とにかく治してよ。」
翔ちゃんはぶっきらぼうに吐き捨てる。
その瞬間、大ちゃんの目が変わった。
Ｏ「...翔くん、翔くんの体を治すのは、翔くん自身だ。俺らは手助けをするだけ。」
Ｓ「なんでもいいよ...。」
Ｏ「勘違いしないで。翔くんが体を大事にしなくちゃ、またすぐに倒れちゃうんだよ。」
...翔ちゃんは、『普通』でいようとする。
病気に甘えてできないことばかり、そんな風になりたくないんだと。
だから、『普通』の人が『普通』に出来ることを、自分は出来ないんだと言われるのが大嫌いなんだ。
Ｓ「...毎日学校に通うことくらい、俺だって出来るよ。」
...翔ちゃんは、本当に、ただ、学校に通い続けていただけだ。
冷たくて鋭い、けど、悲しみに満ちたその声で、それは俺にでもわかった。
普通に、普通に生活して、でも、力尽きてしまった。
普通の人なら、体を大事にしなくたって、学校には通える。
だから、翔ちゃんはあんなに冷たくて、とげとげの言葉を吐いたんだ。
その冷たくて鋭い針を、『普通』でいられなかった自分に向けてしまうんだ。
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橙空(プロフ) - ritsuさん» すみません、返信遅くなりました！コメントありがとうございます(*´-`)楽しみにしていていただけているようで、嬉しいです。これからも更新頑張ります！ (2018年9月22日 8時) (
レス) id: 8618996bea (このIDを非表示/違反報告)
ritsu(プロフ) - はじめまして。いつも楽しみに読ませて貰っています。続き楽しみにしていました！翔くんが皆になんて言うのか、すごく楽しみです＼(^o^)／ (2018年9月11日 17時) (レス) id: 52872926f5 (このIDを非表示/違反報告)
橙空(プロフ) - ちょこさん» リクエストしてくださりありがとうございました！ちょこさんのアイデアのリクエストで、楽しくこの小説を書くことができています！更新が遅いですが、きちんと書ききるつもりなので、頑張ります！ (2018年9月11日 13時) (レス) id: 8618996bea (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 遅れてしまってすみません、あのときリクエストさせていただいたちょこです！リクエストを書いてくださり、本当にありがとうございます！いつも楽しく読ませていただいています。更新頑張ってください、応援してます！ (2018年8月15日 0時) (レス) id: 41ca308e38 (このIDを非表示/違反報告)
橙空(プロフ) - moaiさん» コメントありがとうございます！更新が不安定になってしまっていて申し訳ありません...。頑張ります！ (2018年7月31日 12時) (レス) id: 8618996bea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：橙空 | 作成日時：2018年4月16日 22時
