香り 5 ページ5
Aside
『こんにちは〜』
大和「いらっしゃい、Aちゃん、八乙女来てるからさちょっと話してやってくれね?なんかまた遊び人だと思われたらしくて凹んでんだ」
寮に着くと大和さんがそう耳打ちしてきた
楽さんが遊び人だと思われるのは前にも何度かあったから了承して中に入っていった
『失礼しま〜す』
楽「!A…」
『こんにちは楽さん』
楽「あ、あぁ…」
『ふふっまた遊び人だと思われたんですか?』
楽「みんな口揃えて言いやがる違うっつうの」
仕事の事やプライベートで困っている事、最近あった面白い事を話していたら
楽「A…いつもこうやって話を聞いてくれて助かってる…」
『いいんですよ、弱音は誰だって吐きたくなりますから』(微笑
楽「俺…好きなんだ…お前と話してる時間が…Aといる時間が」
『…え…///』
楽「……好きだA
俺はアイドルだ…だから…付き合って欲しいとは言わない…俺の気持ちを知っておいて欲しい…」
『楽さん……』
楽「ごめんな困らせちまって…これから仕事だから
またな」
『あ……』
バタン
答える暇もなく部屋から出ていってしまった楽さん
私は1人立ち尽くすしかなかった
すると急に携帯が鳴った
『……』
見たことの無い電話番号
警戒しながらも出てみる
?「やぁ美空…Aさん…いや……
"Sky"ちゃん」
背筋が凍った
『……あなた……誰…?』
?「え〜?忘れちゃった?
僕だよ
"月雲了"だよ」
男の人にしては高い声…
舐められるかのような話し方…
間違いない…
『……っ…人違いです!!ブツッ』
また連絡が来るなんて……
一刻も早くここから離れなければ…
迷惑がかかる前に……!
ポンッ
肩に置かれた手にびっくりして飛び退く
音晴「……大丈夫…ではなさそうだね」
『っ!社長……』
社長は私に近寄って
包み込むように抱きしめて
『……しゃ…ちょう…』
音晴「……よしよし…」
頭を撫でた
音晴「過去に触れられるのはとても恐ろしい事だ……嫌っている相手なら尚更…
怖かったね…大丈夫だよ…僕達がちゃんと守ってあげるから」
もう
駄目だった…
止めようと思った時にはもう溢れてしまっていて
止められなかった
止まらなかった
『っ……叔父さん……っ……グスッ…ごめん…なさ…っ…』(ポロポロ
音晴叔父さんは私が泣き止むまで頭を撫でていた
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作者名:Hikaひかり | 作成日時:2019年2月2日 23時