【募集企画】東方幻想記録物語9巻 (ページ30)

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決戦前夜剣城ページ30

紫のスキマ内・・・。

そこには、被華、記、剣城、早月、虚、マミゾウ、ぬえ、紫、幽々子の9人が居た。

剣城はスキマが閉まった後の何もない空間を見て立ち尽くしていた。

「・・・剣城・・・。」

そんな剣城を見て呟く被華。

「・・・分かってる。」

剣城は拳を握りしめた。

「俺らがやるべき事は、光を止めて、幽香たちを助ける事だ！」
「そうね。」
「それじゃあ、作戦を説明するわ。」

紫は服の中から、幻想郷の地図を取り出した。

「まず、これが幻想郷の地図よ。」
「うわ・・・やっぱり広いわね。」

早月がマップを見て独り言を漏らす。

「そう、それよ。この広い幻想郷で、幻想郷の強者たちを操る程の魔力を放出させることが出来る場所・・・。」
「・・・もしかして・・・！」
「成程・・・よもやこの場所とは・・・。」

マミゾウと被華は光が居る可能性の高い場所を察した。
そして、紫が指を差した場所・・・そこは・・・。

「人間の里、恐らく光はここに居るわ。」
「・・・マジかよ・・・！」
「あそこから支配しようという訳ね・・・！」

驚きの声をあげる剣城と記。

「ど・・・どうすれるん・・・ですか・・・？あっ・・・ごめんなさい、ワタシが質問・・するなんてそんな・・・。」
「お主はまた自己嫌悪になりおって・・・。」

暗い顔をする虚に、再び呆れるマミゾウ。

「・・・それで、どうするの？」

困惑と緊張の混じった表情でぬえが紫に聞く。

「一応、ぬえとマミゾウ、幽々子、そして私は、操られた人たちの沈静化をするわ。
あなたたちは、今からスキマを通って、人里へと向かってもらうわ。異論はないかしら？」
「はい。」
「無いわ。」
「おう！」
「大丈夫よ。」
「ハ・・・ハイ！」

頷く5人。

「それじゃあ、今回の作戦を説明するわ・・・。」

《少年少女会議中・・・》

「・・・それじゃあ、今からあなたたちを転送するわ・・・。行く前に言っておくわ。
皆・・・生きて帰って来なさい！」

紫はそう言ってスキマを開いた。

「うん…必ず帰ってくる。」

被華はそう言ってスキマへと入る。他4人もそれに続き、スキマは閉まった。

「…頼んだわよ、皆…！」

紫は真剣な表情でハッキリと言った。

※ ※ ※

「ハハハ…！壊れろ壊れろ…！」

興奮状態の光、と・・・。

「《飛翔:スピリッツウイング》！」

奇襲。スペルカードによって翼を生やした剣城が光に高速で飛び込んだ。