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和「じゅんー。今から風邪コンコンならないように、おまじないするからな。」
潤「･･････ﾁｯｸﾝしなぃょ？涙」
５歳ともなれば、今から身に起こるであろうことは想像がつくわけで･･･
和也がオブラートに包んで放った言葉も、直球で跳ね返された。
和「ﾁｯｸﾝしないの？ﾁｯｸﾝしなかったら、後でｺﾝｺﾝのﾊﾞｲｷﾝﾏﾝきても、おにぃ助けてあげれないよ？」
潤「なんでぇ〜？涙」
和「ﾁｯｸﾝの力借りなきゃ、おにぃにも手強いﾊﾞｲｷﾝﾏﾝはいるんだよ笑」
雅「に、にぃちゃんは、が、頑張るよ〜？」
智「さともﾊﾞｲｷﾝﾏﾝ怖いから和にﾁｯｸﾝしてもらおーっと。」
潤は兄たちの判断が信じられないという顔をして、２人の顔を見つめていた。
それと同時に、兄でも怖がるﾊﾞｲｷﾝﾏﾝなのだから、相当強いヤツに違いないと、そっちの恐怖心が芽生えてきた。
和「じゃ、先に兄貴たちやっちゃいましょうか。ね？まぁさにぃ？」
雅「うっΣ･･･わ、わかったよ；」
雅紀がちらっと潤の方を見ると、潤んだ目で自分を凝視していたので、平気なふりをして袖をまくった。
和「ちょっと。そんな力入れないでください。ほら、すぐ終わるから肩の力抜いて？」
雅「っ、かぁず〜･･･痛くしないでね？涙」
和「あなたが騒いだり暴れない限り、和くんの手元に狂いはありません♪」
しょうもないやりとりをしながら消毒を済ませ、注射器を手にした和也を見て、雅紀がぎゅっと目を閉じた。
和「ちょっとチクッとするよ〜･･･ﾁｸｯ」
雅「んっ･･･」
和「もう終わるよ？･･･はい、おしまーい。」
やっぱり小児科医だからだろうか。
和也の優しく響く声のおかげで落ち着けた雅紀の接種は無事終わった。
和「まーくん、泣かないで頑張ったね〜！はい、おしまい！」
和也は笑いをこらえながらそう言うと、雅紀の腕にキャラクターの絆創膏を貼ってやった。
雅「兄貴をばかにするなーっ！///涙」
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作者名：*さくらばー* | 作成日時：2020年12月24日 23時
