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なかなか呼ばれることがなかったが、雅紀が絵本を読んでくれたり、手遊びをして間を持たせてくれたことで、ぐずることなく順番を待つことができた。
看「大宮さ〜ん。２診にお入りくださ〜い。」
智「はぁい。よし、行こっか。」
潤「じゅーくん、行かないよ？涙」
雅「あれ？潤は和に会いに行かないの？」
潤「ここで待ってるよ。にぃちゃ、いってらっしゃい･･･」
智「んふふ。和待ってるから行こう？」
潤は何かされると感づいたのか、なかなか立ち上がろうとはしなかった。
雅「にぃちゃんが抱っこしてあげる！ね？」
雅紀は潤と目線を合わせ、両手を広げると、潤が来てくれるのを待った。
ゆっくりと腕の中におさまった潤を優しく抱き締めると、みんなで和也の待つ診察室に向かった。
和「いらっしゃい。」
雅「ほぉら、和にぃだよ！」
潤「おにぃ･･･なにすぅの？涙」
和「んふふ笑。まぁそう怖がらないの。さとにぃ、順番どうする？」
智「それが問題なんだよね〜；」
和「潤、先に終わらせた方がいいかな。」
潤「やだよ！じゅん、しないもんっ！涙」
和「もう言ったの？」
智「言ってないよ〜；」
和「しょうがないなぁ･･･じゃあ雅にぃにお手本見せてもらおっか、ね笑」
雅「えっ！ちょ、待ってよ！心の準備ってもんが！」
和「バカ！騒いだら潤が怖がるでしょーが！絶対痛がんないでよ？ﾎﾞｿｯ」
雅「バカとはなんだよ！こういうことは智にぃの方が！ﾎﾞｿｯ」
和「智にぃが嫌がらないことくらい、潤だってわかってるんだよ。ﾎﾞｿｯ」
雅「そんなぁ〜涙」
和「じゅん〜？今から雅にぃが怖くないよって教えてくれるからな？」
智「ま、いずれはやらなきゃいけないことだし、さ？苦笑」
こうして心の準備ができぬまま、雅紀から予防接種をすることになった。
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作者名：*さくらばー* | 作成日時：2020年12月24日 23時
