柱の少女の物語３〈鬼滅の刃〉

謝りたかった ページ41

これは、まだ刀鍛冶の里での戦が始まる前の
鬼殺隊本部での、ちょっとしたお話。






「おい、」


「、、、、」


「オイ聞いてんのかァ、」


「、、、、、」

ビキビキと徐々に額へと浮かび上がる青筋。


「はい、ストップ。
、、、、はあ。入りからダメです。
なんでそんな喧嘩腰なんですか？」


「不死川、そんな態度で俺のきらりに話し掛け謝罪するなど到底不可能だぞ」


「ンだよ
胡蝶はともかくお前ェは呼んでねェだろ伊黒
そもそも俺の精一杯だろアレが」


「そんなんじゃきらりちゃんに取り合ってもらえませんよ？」


「〜〜ッッ、チッ」






不死川実弥は、先日、自らの弟の案件で月柱と衝突し、酷い事をしたと心中で反省していた。


普段ならば暇を見つけては自分の屋敷に遊びに来る彼女が来ない。






そしてこれは彼女と同い年である胡蝶しのぶの手を借りて
月神きらりに謝罪をしようと言う、その練習会。
リハーサルである。




無自覚にも不死川実弥は練習相手に月神きらりの激重モンペ組の片割れ、胡蝶しのぶを選び招いたため
激重モンペ組の相方、伊黒小芭内もセットで付いてきたという成り行きである。



しのぶはきらりの役を、小芭内は監督として2人のやりとりを見ていた。





Take2



「、、、すいません、月神さん、」


「カットだ。言葉と顔が合ってなさすぎる、真面目にやれ」


「不死川さんらしくなさ過ぎて純粋に気持ち悪いです」


「オイ待て
顔がダメってかァ？整形しろってか？？
それに胡蝶のソレはシンプルな暴言すぎるだろ」




Take3



「オイ。月」

「、、、何？」


きらり役のしのぶから返事を取った。
第一関門突破。


「、あー、
この後時間あるか？」


「ありません」


しかし第二関門でノックアウト。



「待て待て待て。
そこで打ち切ったら俺はどうしようもねェだろうが」


「きらりちゃんは不死川さんに対して怒っているんでしょう？
ならばこうやって距離を置くことは目に見えてわかるはずです」


「一度断られて引き下がるような覚悟ならば謝罪など考えるなよ不死川」



良い演技だった。
きらりならばそうしていただろう。


と褒める伊黒監督と



それは良かった。
解釈違いであればそれはそれは大問題ですからね。



と自己解釈の正しさを喜ぶ女優の胡蝶しのぶ。
モンペ組の世界に入る2人。






「、、、、
マジで誰だよお前ェら、、、」









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え、まって。

星、赤くない？

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