柱の少女の物語３〈鬼滅の刃〉

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うるさい。全くもって時間の無駄。

「悪いけど、くだらない話に付き合っている暇はないんだよね、」

黙らせるためにコイツの頸に手刀を喰らわせようとした。

だが、それはきらりに阻まれてできなかった。

「っと。見守っていてあげたけどもうダメ。
炭治郎の言っていることも正しいよ。私たちも素手では無力に等しい。私たちが力ある人になれるのは刀鍛冶のお陰。剣士と刀鍛冶は一心同体みたいなもんだよ」

「でも、、、僕はとにかく鍛錬したいだけなんだよ。最短最速で」

「それは見聞きしてればわかった。でもほら、彼嫌がってるけど？」

きらりが見るのはどうしても鍵を渡さないというチビ。

「そんなの関係ないよ。どうして素直に渡さないのか理解できない」

だって本当のこと。僕はおそらく間違っていない。

「もう怒った。無一郎がそんな子になるように育てて剣術鍛錬一緒にしたつもりはない。
せっかく会えたからこの後無一郎と一緒にいようと思ってたけど、そんな事ばっか言うならもうこの後無一郎じゃなくて炭治郎と行くから」

炭治郎という少年の腕を引き、抱きしめている。
彼は突然のことに顔を赤らめて動揺している。

とても気にくわない。なんでよ。なんで僕じゃなくてアイツなの。

きらりとずっと一緒にいた僕じゃなくてぽっと出の男。

激弱いアイツなんかにきらりが取られるのが癪で仕方ない。

「、、、おいお前、きらりから離れて」

「えっ！？お、俺？」

「ダメだよ炭治郎行かないで？」

「ッはい！行きません！！」

むかつく。優しくされて舞い上がっちゃって。その位置はいつも僕なのに。

自ら退かないなら退かしに行くしかない。

「ほら、離れて、きらりはこっち」

「やだ無理、触んないで」

掴んだ手を振り解かれた。
こんなに拒絶されたのは初めて。


どうして？いつも僕のことが一番って言ってくれたじゃん。

僕の霧が晴れるときを、その場所を、一緒に探しに行こうって、言ったじゃん。

鬼殺の誰よりも僕のことが大好きって言ってたじゃん。


ダメだ、動揺が収まらない。きらりの事となるとどうしても僕は心を落ち着けられない。

息が上がる。
触らないで、というきらりの声が頭に響く。

周りが見えない、







「月神さん、！？彼大丈夫ですか！？過呼吸ぎみになってません！？」

いつもそうだ。
無一郎は私のこととなると精神安定ができない。

私が前ちょっと怒った時もなりかけ、ぶっ倒れた時もなりかけてたって耀哉から聞いた。

そこだけはいつまでたってもなおらないね。屋敷で改めて出会って話したあの時から変わらず。

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